佐藤食肉ミートセンターの一角に作られた「ますますポーク」売り場=阿賀野市荒屋
佐藤食肉ミートセンターの一角に作られた「ますますポーク」売り場=阿賀野市荒屋

 食品メーカーから出た廃棄物の飼料で豚を育て、豚肉の売り上げの一部を子ども食堂に寄付する「ますますポーク」の取り組みが、新潟県内で広がりつつある。異業種連携により食品ロスと生産コストを削減、消費者は豚肉を食べることで持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みに参加できる仕組みだ。取り組みの趣旨に賛同し、取り扱うスーパーが増えている。

 ますますポークには現在、菓子製造とキノコ生産、酒造、畜産、食肉卸の県内15社が参加。9月に販売を始めた当初は阿賀野市の小売店1店のみの取り扱いだったが、現在は上越、阿賀野、新発田、新潟各市のスーパー9店に拡大。ほかにも販売を予定する小売店が控える。

 商品パックにハートマークをあしらったシールを貼り、店頭でも分かりやすくした。ネーミングは「みんながますます良くなるように、ますますおいしい豚肉に」の願いを込めている。

 通常はコストをかけて廃棄する割れた煎餅やクッキーなどを飼料に活用するほか、酒造会社から出る酒かすも飼料に配合する。炭水化物などが多い菓子は栄養価が高く、酒かすは肉質を柔らかくするという。

 さらに廃棄されるキノコの培地を養豚場の床に敷くことで豚のストレスを減らし、肉質を向上させる。培地はふん尿とかき混ぜられて堆肥になり、販売される。

 加工・流通を手掛ける佐藤食肉(阿賀野市)の佐藤広国常務(43)は「食品メーカーの多い本県だからこそできる連携」と強調。「コストを下げることで、価格はそのままに利益率を上げられる。所得向上で畜産の活性化も図りたい」と狙いを語る。

 商品の値上げの必要がないため、消費者は負担を増やさず購入でき、継続的な子ども食堂支援につなげる。現在支援する子ども食堂は新潟市中央区の「地球の子供食堂と宿題Cafe」のみだが、今後取り組みを広げていく。

 佐藤常務は「食べることで、畜産を知らない子どもにも食育のきっかけにしてもらい、食に関わる人たちの思いを知ってもらえたら」と話し、学校給食での使用も提案していく予定だ。

 問い合わせは佐藤食肉、0250(63)8086。