「4コマまんが大賞」で高知市長賞を受賞したくっつーさん=田上町原ケ崎新田
「4コマまんが大賞」で高知市長賞を受賞したくっつーさん=田上町原ケ崎新田
「4コマまんが大賞」で高知市長賞を受賞したくっつーさん=田上町原ケ崎新田

 新潟県田上町の4こま漫画イラストレーター・くっつー(本名・轡田禎)さん(47)の作品が、「第17回まんがの日記念・4コマまんが大賞」(高知市など主催)で、大賞に次ぐ高知市長賞に選ばれた。受賞作は人工知能(AI)が発展する社会の行く末を危惧した「自動化」。時事ネタから作品を生み出すくっつーさんは「ニュースの本質に迫り、世の中に刺さっていくような漫画を描いていきたい」と語った。

 くっつーさんは田上小、田上中出身。大学を卒業し、県外で空手の指導員を15年ほどした後、新潟市の広告代理店に就職したが、希望するデザインの仕事はできなかった。自分を表現したいと芸能事務所が運営する講座を受けるため東京に通い、脚本の書き方やイラストなどを学んだ。2019年、合同会社「LFRデザイン」を自宅で立ち上げ、4こま漫画のほかチラシ制作などを手掛けている。

 ジャーナリスト志望だったというくっつーさんの作風は時事ネタで、5年前から描き始めた。「エビデンス」など政治家が多用する横文字や、「まん延防止等重点措置」の略称「まん防」の是非を巡る議論といった世相をユーモアにチクリと刺す4こま漫画だ。

 同大賞は漫画「フクちゃん」の作者で高知市出身の故横山隆一さんにちなんで2005年に創設。今年は全国から1550点の応募があり、12点が入賞した。

 「自動化」はロボットがタクシーを運転し、人間に靴磨きをさせるというストーリー。「ロボットが普及して暮らしが豊かになっても、人間はそれほど幸せにはなっていない。仕事が奪われるかもしれず、人間しかできない仕事とは何だろう」とのメッセージを込めた。審査員からは「AIが人類を支配するといわれる状況そのもの」「絵空事ではなく現実味を帯び、警鐘を鳴らす作品」などと評価された。

 くっつーさんは受賞の喜びはつかの間で、大賞を逃した悔しさがこみ上げてきたという。「取れると思っていなかったのでうれしかったが、ここまできたら一番になりたかった」と振り返る。

 これから県央地域にスポットを当てた4こま漫画に取り掛かり、冊子にまとめる考えだ。くっつーさんは「まだ1合目でゴールじゃない。次に応募するコンテストは最高賞を取りたいし、新潟日報で連載したい」と笑顔を見せた。

くっつーさんの作品はこちらのブログで!