候補者共同会見を終え、グータッチする立候補者。左から西村智奈美氏、泉健太氏、小川淳也氏、逢坂誠二氏=19日、東京・永田町
候補者共同会見を終え、グータッチする立候補者。左から西村智奈美氏、泉健太氏、小川淳也氏、逢坂誠二氏=19日、東京・永田町

 立憲民主党の代表選が19日告示され、30日の投開票に向け選挙戦が始まった。県連代表の西村智奈美衆院議員(54)=新潟1区、元厚生労働副大臣=と、逢坂誠二元首相補佐官(62)、小川淳也元総務政務官(50)、泉健太政調会長(47)が立候補を届け出た。30日の投開票に向け、4候補の論戦がスタートした。枝野幸男前代表が主導した共産党などとの野党共闘の在り方や、党再生に向けた具体的な方策が焦点だ。

 30日の臨時党大会で新代表を選出する。新代表の任期は2024年9月末までとなる。

 4候補は共同記者会見し党再生に向け、決意を表明した。西村氏は「今、必要なのは多様性を力に変えることだ。一つ一つの課題や困難を地道に解決に導いていくリーダーになりたい」と強調。新自由主義からの脱却を掲げ、格差是正などを訴えた。

 党の立て直し策に関し、逢坂氏は「政策の幅を広げる」と表明。泉氏も「政策立案型政党への転換」と訴えた。これに対し、小川氏は「リベラルの気風を根本とした政党に立ち上がらせたい」と力説。西村氏は「立憲民主が訴えた社会像は否定されていない」と述べ、今までの訴えをより浸透させる考えを示した。

 来夏の参院選改選1人区での野党各党による候補一本化について、西村氏は10月の衆院選における小選挙区での一本化には成果があったと評価した上で「参院選でも1人区では一対一の構図に持っていけるよう努力したい」と述べた。逢坂、小川、泉の3氏も同様の方向性を示しつつ「地域事情」を考慮する必要性に触れた。

 21日には札幌市、23日に福岡市、25日に横浜市を訪問し、街頭演説や演説会を行う。臨時党大会では国会議員らが投票。地方議員と党員・協力党員は郵便やインターネットで投票し、29日に締め切られる。

 代表選の届け出順は17日の事前説明会で実施した抽選を踏まえ、逢坂、小川、泉、西村の4氏の順で確定した。

◆西村氏「多様性を力に」

 「多様性を力に政治を変える」-。19日告示された立憲民主党代表選に立候補した西村智奈美さん(54)=衆院新潟1区=は、同日に東京都内で開かれた共同記者会見で力強く決意を語った。唯一の女性候補として、「女性の声をしっかりとくみ上げる」と表情を引き締めた。

 午後1時前、グレーのパンツスーツに華やかなネックレスを身に着けた西村さんは、緊張した面持ちで会見場に足を踏み入れた。多数のカメラを前に「国民が求める政治をつくるため、先頭に立ちたい」と、真っすぐなまなざしで語った。

 実家が新潟のコメ農家であることや、新潟県議会では半世紀ぶりとなる女性県議だったことなど自身のこれまでの歩みも紹介。「私の持ち味を生かして課題や困難を地道に解決に導くリーダーになる」と訴えた。

 新型コロナウイルス禍で、医療を受けられずに多くの人が亡くなったことについて、「本当に悔しい」と無念さをにじませる。生活に苦しむ人が増えたと懸念し、「政治の力でこうした理不尽を一つ一つなくしたい」と言葉に力を込めた。

 他の3候補の主張を時折うなずきながら聞いた西村さん。会見の最後には「希望を持ってもらえる野党第1党として生まれ変わりたい」と熱い思いを語った。

 共同会見に先立ち、立候補を届け出た西村さんは、衆議院第1議員会館で出陣式に臨んだ。西村さんを推す同僚議員や自治体議員らがオンラインを含め約50人集まり、エールを送った。

◆ジェンダー政策通
西村智奈美氏

 旧民主党政権で厚生労働副大臣を務め、子ども・子育て支援法や生活困窮者自立支援法の制度設計に携わった。立民では、党が重視するジェンダー平等や女性の政治参画などに尽力。党執行部の経験はないが、同僚議員らの女性候補待望論に推されて出馬した。

 国際協力のNGOで活動し、タイ語と英語が堪能な国際派。大学講師を経て1999年に県議選初当選。「半世紀ぶりの女性県議誕生」と話題に。2003年に国政に転身し、衆院議員通算6期。17年の旧立民創設時のメンバーでもある。

 不妊治療を経て16年に49歳で第1子となる長男を出産。子どもを保育園に入れる「保活」に苦戦し、国会と地元を往復しながら子育てをする苦労も経験。夫は元衆院議員の本多平直氏。

 54歳。燕市(旧吉田町)出身。新潟大大学院法学研究科修了。イメージカラーのオレンジは、女子主将を務めた新潟大弓道部時代の学部別胴着の色にちなむ。