定例会見で東京電力柏崎刈羽原発6号機の一部建屋で見つかったくいの損傷の事実公表が遅れたことを釈明する同原発の稲垣武之所長=25日、同原発
定例会見で東京電力柏崎刈羽原発6号機の一部建屋で見つかったくいの損傷の事実公表が遅れたことを釈明する同原発の稲垣武之所長=25日、同原発

 東京電力柏崎刈羽原発の稲垣武之所長は25日の定例記者会見で、同原発6号機の一部建屋で見つかったくいの損傷の事実公表までに数カ月かかったことについて、「詳細な事実確認に時間を要した」と釈明した。自身を含め東電幹部がくいの鉄筋破断などを8月に把握していたことを明かし、「今後は情報を正確かつ迅速に出せるよう改善する」と述べた。

 東電によると、6号機の原子炉建屋に隣接する大物搬入建屋で7月上旬、8本あるくいのうち1本でコンクリートが剝がれるなどの異常を確認。その後8月に、くい内部の鉄筋が破断したり曲がったりしているのを原子力規制庁の現地事務所とともに確認していたにもかかわらず、こうした損傷状況について11月4日まで公表していなかった。

 会見で稲垣所長は、自身が把握した時期について「記憶が曖昧だが、8月には私も認識していた」と説明。当時は所長就任前で、東電本社所属の原子力部門改革チーム責任者だったとし、「どういう公表をするかという議論には参加していない」と述べた。10月の衆院選など政治日程への配慮については「一切なかった」とした。

 東電は、損傷したくいの補修を予定する来年2月をめどに損傷原因をまとめる方針。