オン・ザ・ライス。もう、かなり市民権を得た言い回しだろうか。ご飯の上に副菜をのせることを意味する。白いメシと一緒におかずをかき込むと、うまさが増すのはなぜなのか

▼氷を入れた器に飲み物を注ぐ、オン・ザ・ロックをもじったのだろう。ロックの方は氷で冷やすことで酒などの刺激を抑え、口当たりが良くなる。ライスの方はご飯とおかず、双方の持ち味が引き出される

▼「口中調味」という言葉がある。ご飯とおかずを口の中で混ぜながら食べることだ。一品だけの「ばっかり食べ」ではなく、交互に口に入れる。日本の伝統的な食べ方である。一皿ごとに食べる欧米では、あまり見られないやり方だという

▼交互に少しずつ口に入れると満腹感が早く得られ、食べ過ぎを抑えられるというメリットもあるそうだ。あまりに大げさにやると品がないと言われそうだが、口中調味につながるオン・ザ・ライスは理にかなった食べ方なのだろう

▼コメの消費が低迷する中、県は新潟米の魅力を発信しようと「オンザライス選手権」を開いた。藤五郎梅の梅干しやサケの焼き漬け、イカの塩辛といった中から最高の「ご飯のお供」を選ぼうという趣向で、決勝大会の模様は先日ネットでライブ配信された

▼人それぞれに、至高のオン・ザ・ライスがあるだろう。ご飯を焼き肉で巻いて。ギョーザをバウンドさせて。バターにしょうゆをひと垂らし-。それにしても、おかずの魅力を引き出して、自らも輝く…ご飯の実力の奥深いこと。