複合施設「SAN」のオープンに向けて準備する金澤李花子さん(左)と迫一成さん=1日、新潟市中央区
複合施設「SAN」のオープンに向けて準備する金澤李花子さん(左)と迫一成さん=1日、新潟市中央区

 新潟市中央区古町通3にカフェやギャラリー、休憩所などの複合施設「SAN(サン)」が3日、オープンした。築99年の古民家を改装した施設は、「古町にわくわくする場をつくろう」と東京から地元に戻った金澤李花子さん(28)の思いから始まった。上古町のにぎわいづくりに取り組む雑貨店店主の迫一成さん(43)が賛同し、実現に向け奔走。街に新たな風を吹かせる。

 金澤さんは高校生の頃から、個性的な店が並ぶ古町が好きだった。大学進学を機に上京し、出版社に就職したが、帰省するたびに高校生の頃のわくわく感が足りないと感じたという。

 「これからも古町が続いていくためには、誰もが自由に表現できる場をつくりたい」と考え、構想を小さな紙にまとめた。昨年12月に60部刷り、知り合いの沼垂地区の書店に10部ほど置いた。

 数日後、その紙を偶然目に留めたのが、迫さんだった。20年ほど前から古町に関わる迫さんは、金澤さんの思いに関心を持った。連絡を取り、夢を実現しようと提案した。

 施設はカフェとして使われた後、閉店していた建物。白山神社の参道に向かう古町通3にあることや、太陽のような存在になりたいとの願いから「SAN」と名付けた。

 1階はギャラリー展示や物販のスペースのほか、新潟のお菓子を味わうカフェなどを設ける。2階では子どもが遊びや勉強をしたり、大人がお茶を飲みながら休憩したりできる空間がある。奥庭では自転車を貸し出し、街を楽しめる情報を提供する。

 改修費の約2300万円は、市の古町地区魅力創造支援補助金やクラウドファンディングなどで集めた。

 迫さんは「ふらっと立ち寄り、やりたいことがある人は気軽に声を掛けてほしい。ここからがスタートです」とほほ笑む。

 金澤さんは「さまざまな人が交じり合い、街への愛着が湧く場所にしたい」と意気込んだ。

 営業時間は午前10時~午後5時。火曜、水曜定休(店舗による)。