制服姿で下校する生徒ら=新潟市中央区(本文とは関係ありません)
制服姿で下校する生徒ら=新潟市中央区(本文とは関係ありません)

 「新型コロナウイルスの感染対策で、制服を着たのは入学式と音楽会の2回だけ。制服は本当に必要?」。中学1年生の子どもを持つ新潟市西区の40代男性から、新潟日報社の「もっとあなたに特別報道班(モア特)」に声が寄せられた。男性の子どもが通う中学校は、衛生面から洗濯をしやすい体操着での登校を指導しているという。男性は「制服は3年間しか着られない割に高額で汎用性が低く、時代にマッチしない風習」とつづった。モア特会員にアンケートを行い、ウイルス禍で気付かされた制服の存在意義を考えてみた。

 新潟市教育委員会がウイルス下での学校生活について定めたガイドラインでは、換気で室温が低下することから、防寒目的の衣服は柔軟に対応するよう各校に求めている。市教委学校支援課は「服装に関しては各校それぞれの判断」という。

 今回声を寄せた保護者の子どもが通う西区の中学校は、昨年11月から体操着で登校するよう指導を始め、今年6月からは制服、体操着の選択制にした。県内での感染状況が落ち着いたことから、今月6日から制服登校に戻したという。

 教頭は、地域住民からも「中学生らしく制服姿の方が見守りやすい」との指摘があったとし「場にふさわしい装いをするのも重要な学びの一つだが、感染対策を優先せざるを得なかった」と語った。

 アンケートは無料通信アプリLINE(ライン)で行い、県内外の256人から回答を得た。制服の必要性について自由記述で求めたところ、52%(133人)が「必要」と回答。「必要だが選択制にするべき」と答えた人が18%(46人)で、「不要」は23%(59人)、「どちらともいえない」は7%(18人)だった=円グラフ参照=。

 高校生の子を持つ新潟市西区の50代男性は「格差社会となったこの頃では、服装でランク付けがされてしまう。子どもたちは平等であるべきだ」と、必要性を訴えた。感染対策で一時期体操着通学をしていたという新潟市北区の男子中学生は「制服がないとだらしない人が出てくると思う」との考えから必要とした。

 また、制服は必要としながらも、性的マイノリティーの生徒に対応できるようにすることや、丈夫で廉価な制服にすることを求める声が多く寄せられた。

 一方、高校教諭を務める新潟市西区の50代女性は「画一的な服装の押し付けは、子どもたちから自分で考える機会を奪い、何事においても考えずに体制に従う人間を育てることになる」と危惧し、不要とした。新潟市西区の男子高校生も不要との考えで「制服の改革を皮切りにもっと自由な社会になってほしい」と望んだ。

 制服の良さについては複数回答で「洋服を選ぶ手間がいらない」を挙げる人が201人と最も多く、「私服が少なく済み経済的」(134人)、「貧富の差が分かりにくい」(128人)と続いた。

 欠点については「成長期ですぐにサイズが合わなくなり無駄になる」と「高額で経済的に負担」が140人で、「頻繁に洗えず衛生面で不安」(119人)、「性的マイノリティーら多様性に対応しにくい」(94人)となった。

     ×    ×

 制服の存在意義に関しては、ほかにも多数の意見が寄せられました。その一部を紹介します。

▽社会の目届きやすい
 必要!! 誰が見ても学生なので社会全体で守ってやれる。

▽いじめを招く恐れも
 必要です。毎日違う服を着ないことでいじめなどが起こると予想されます。制服を着用すれば学生だと認識できる。平日の日中私服で街にいてもわからない。

▽個性 服装以外で十分
 制服があると個性が発揮できないという意見もありますが、服装で表現する個性はそれほどのものではないと思います。それ以外のところで自分のよさを探してほしい。学校でないところで服装は自由にできるのですから。

▽規律学べるいい機会
 ある一定の規律を示すことは社会人となっても必要で、制服はその一つ! 社会でも一定の服装は求められる。

▽服装選ぶ手間いらず
 制服があれば着ていく服を考えなくていい。みんなが同じなので他人と比較しなくて済む。ただ、普段着のように毎日洗濯ができず高額なのが難点。

▽「すべて一律」に疑問
 新型コロナで今までの常識がいろいろ変わってきている。会社でもカジュアル化が進んでおり、学校においてもすべて一律という時代ではないのではないかと感じる。

▽着用義務なら支給を
 不要。学校の方針で制服を着用させるのであれば支給するべきだと思う。

▽3年着て廃棄は無駄
 不要。現在子ども2人が制服のない単位制高校、高専に通っており、制服がなくても高校生らしい格好を心がけていて生活や規範の乱れなどはなく、何着かを着回すので経済的負担も特にない。制服はほとんどの場合、3年着たら廃棄するのでもったいないと思う。

▽TPO学ぶのも大切
 要らない。ふさわしい服装を選ぶ判断力をつけることも必要。下着の色まで指定するような、行きすぎた規制の遠因にもなっていると思う。

▽買えばかなりの出費
 息子は来年から中学生になるため、あちこちから制服の案内が届くが、だいたい3万~5万円前後とかなりの出費。体操着やカバンなども合わせると10万円くらいかかりそう。

▽いい面も悪い面も
 どちらとも言えない。服を選ぶ手間が省けるのはいいが、シャツにアイロンをかけるのが面倒だし、冬でもスカートだとタイツを履いていても体調面が心配。

▽自認する性の尊重を
 自由に服装を選べれば、LGBTの方々は自認する性で学校生活を送ることができる。

▽服装 自由に選ばせて
 一律に定めるのではなく、制服、私服、体操着でも着たい人が選べるように柔軟に対応してもいいのではないか。