給食前の手洗いを徹底する七葉小の児童=15日、新発田市
給食前の手洗いを徹底する七葉小の児童=15日、新発田市

 新潟県内の小学校で新型コロナウイルスの感染者集団(クラスター)が立て続けに発生し、教育現場で警戒感が広がっている。手洗いやマスクの徹底など、基本的な対策をしてきた中での拡大に、学校現場からは「どの学校でも起こり得る」「これまでやってきた対策をしっかりと続けるしかない」などと、戸惑いの声が上がっている。

 県内の小学校ではマスクの着用、うがいや手洗い、消毒に加え、換気や給食での黙食、風邪の症状がある児童に登校を控えるよう要請する-などの感染対策を現在も続けている。クラスターが起こった新発田市と長岡市の小学校でも対策を行っていた。

 クラスターの連続発生を受け、県教育委員会は14日付で市町村教委と県立学校に通知を出し、感染対策をもう一度確認して実施してほしいと求めた。

 14日に才津小でのクラスター事例が明らかになった長岡市。近隣の大島小では、全ての保護者宛てにメールを送り、学校内では従来の感染対策を確実に行うとした上で、子どもの健康観察を十分にしてほしいと要請した。

 瀬藤雄二校長は「密を避けるように担任が話し『今は我慢しようね』と声を掛けているが、小さな子たちは友達同士でじゃれ合い、身体的な接触で安心感を得る面もある」と説明。小学校で、完全に接触を避けることの難しさを訴える。

 東豊小で感染が広がる新発田市では、今秋に希望する市内の児童全員にPCR検査を実施した。接触の機会を少しでも減らすため、市内の全小学校で手洗い場の蛇口を接触の少ないタイプにするなど、独自の取り組みを進めてきた。

 東豊小に近い七葉小学校では、検温や手指消毒、マスク着用に加え、廊下の窓を開けた上で換気扇も常に回すなど徹底してきた。中野隆一校長は「同じ地域の学校で感染が広がり、児童の不安を考えると心のケアが必要だ。『誰でも感染する可能性があり、感染した人が悪いわけではない』と伝えている」と話した。

 新潟大大学院医歯学総合研究科の齋藤昭彦教授(小児感染症)は「感染が広がっているのはワクチン接種ができていない年齢の子どもたち」と指摘する。

 現段階では感染者の中に重症化した児童はいないが、「このまま数が増えていき、基礎疾患がある子に感染すれば大変なことになる」と危惧。基本的な対策の再徹底とともに、来年2月にも始まるとされる5~11歳のワクチン接種について、今回の件を踏まえて児童の接種の検討をしてほしいと呼び掛けた。