1985年の完成以来、6人の知事を迎えた県庁舎。次期リーダーは誰が務めるのか=昨年12月24日、新潟市中央区(本社ヘリから)
1985年の完成以来、6人の知事を迎えた県庁舎。次期リーダーは誰が務めるのか=昨年12月24日、新潟市中央区(本社ヘリから)

 2022年は新潟県知事選挙が行われる。5月12日に告示され、同29日に投開票される。財政難に加え、新型コロナウイルスの感染収束が見通せない中で新潟県の発展を担うリーダーを選ぶ。現時点で出馬の意向を示している人はおらず、現職の花角英世氏(63)の去就に注目が集まる。

 花角知事が次の任期4年に挑むのか、退くのか。県政最大の関心事だが、本人は多くを語らない。

 「進」。21年最後の知事会見で、22年の目標を表す漢字1字は何かと問われ、花角知事はこの字を挙げた。「知事選にも進むということか」との質問に、「いやいやいや。気持ちの整理をしているところだ」と打ち消した。

 煮え切らない態度を示す知事に、県議会では「前回選挙が激戦で二の足を踏んでいるのでは」「応援態勢がどうなるか様子見している」との臆測が飛び交う。昨年末、花角知事と面会した県町村会長や県市長会長が相次いで続投への期待を口にするなど、外堀を埋める動きが活発化している。

 知事を支えてきた自民党県連は出馬前提で準備を進める。知事選の直後に控える参院選も意識し、候補予定者と知事が並ぶポスターを全県に張り出した。下越地方の県議は「知事にも了解を得ている。出馬宣言のようなものだ」と話す。

 1月29日には新潟市で花角知事後援会が政治資金パーティーを開く。党県議団の石井修団長は「何のために資金を集めるのか。答えは一つだ」と断言する。

 前回は自民、公明両党が後方支援に回り「県民党」を掲げた花角氏が野党統一候補を下した。自公は今回も同様に政党色を薄める構えだ。公明県本部の志田邦男代表は「党利党略が絡む選挙は避けるべきだ。幅広い県民の支持を受けて、万全の態勢にしたい」と話す。

 前回、野党統一候補を推薦した労働団体の連合新潟はこうした声に呼応するかのような動きを見せる。

 昨年12月21日、県議会閉会日の夜、連合新潟の牧野茂夫会長や産業別労組のトップが知事公舎を訪ねた。

 連合内には、知事が連合の予算要望などに随所で配慮を見せてきたとの評価がある。この日は、幹部が知事選に出るなら支援に前向きな考えを伝えたという。

 連合新潟が花角氏支援にかじを切れば、前回選で花角氏と対決した陣容の一角が崩れる。選挙戦の構図に影響を及ぼすのは必至だ。

 悩ましいのは、連合新潟から大きな支援を受けてきた立憲民主党県連だ。連合新潟と別の候補を支援すればしこりが残り、その後の参院選をはじめとする国政選挙に影響しかねない。

 半面、昨年の衆院選県内小選挙区で野党系候補が4勝2敗で自民に勝った余勢を駆って、「立てるべきだ」との主戦論も根強い。衆院選で共闘した共産党や社民党にも統一候補擁立を求める声が強い。

 ただ、大きな失点がない現職に対し、何を争点に戦うかが大きな課題だ。野党勢力は勝てる候補を担げるかも見通せていない。

 立民県連は花角県政の検証作業を終えた段階で結論を出す方針だ。大渕健幹事長は「あらゆる選択肢がある」と話すにとどめる。