日産自動車の名車をかたどった柿の種
日産自動車の名車をかたどった柿の種
竹内製菓が日産の技術者らと共同で開発した「新型カキノタネ」。異なる車のシルエットを切り抜く金型(左)の製造に苦心した=小千谷市薭生

 スカイライン2000GT-RやフェアレディZなど、日産自動車の名車23種をかたどった米菓「新型カキノタネ」が人気を集めている。手掛けているのは、新潟県小千谷市薭生(ひう)の竹内製菓。日産の技術者や神奈川県伊勢原市の食品メーカー「龍屋物産」と共同で開発した。

 日産の技術開発拠点「日産テクニカルセンター」のある伊勢原市内の企業などが2019年、日産と連携した地域貢献の取り組みを開始。そのうちの一社である龍屋物産が、取り引きのあった竹内製菓に柿の種の製造を持ち掛けた。

 思いもしなかった自動車メーカーとのコラボ。名車のシルエットを再現するため、異なる形を一気に切り抜く金型の開発に苦心した。「業界では一つの金型で同じ形の米菓を作るのが大前提。かなりの難題だった」。竹内製菓の竹内義朗専務(47)はこう振り返る。日産総合研究所の技術者や龍屋物産と意見を出し合いながら共同で金型を作った。

 当初は生地を切り抜いて焼く際、形が崩れるなど失敗が続いた。打開に向け、竹内製菓が着目したのは生地の水分量だった。

 異なる形でも表面積が同じであれば、生地に含まれる水分量が同じになり、焼いた際に均等に膨らむと予想。提案を受けた技術者らが表面積が同一になるよう、金型の設計に試行錯誤を重ねた。6カ月かけて製造に成功。できた金型には、開発に関わった20人の名前を刻んだ。

 20年7月に発売を開始。21年9月には、パッケージをリニューアルし、名車のイラストを前面に押し出した。全国の高速道のサービスエリア(SA)のほか、県内のSAや新潟ふるさと村(新潟市西区)などで販売し、昨年12月までに累計約35万本を売り上げた。

 竹内専務は「日産の技術者と商品を開発するなんて想像していなかった。各担当者の全員が情熱をもって取り組み満足のいく商品に仕上がった」と話す。

 1缶500円(82グラム)。