県立13病院を運営する新潟県病院局は2022年度の医療職採用に「病院経営」の区分を新設する。本業で赤字が続く病院事業の収支改善に取り組む職員の採用に力を入れる。民間企業との採用競争が激化する中、採用試験の日程や内容を民間と併願しやすいものにすることで多様な人材の獲得につなげる狙いだ。

 県病院事業で本業のもうけを示す医業損益は近年、赤字続きで、20年度決算の赤字幅は143億9200万円に上った。同局は、経費節減など経営改善に取り組んでいる。

 新設する「病院経営」採用職員は、病院局の本庁や各県立病院に勤務し、病院経営に関する企画立案や予算・経理などの病院業務に従事する。

 県はこれまで、同様の業務を担う職員を「一般行政(病院)」の区分で採用していた。しかし、1次試験(筆記など)で公務員試験特有の教養問題や専門的な知識を試す問題が出ることや、採用スケジュールが民間企業と比べて数カ月遅いことから受験者が少なく、採用に苦戦していた。

 新たな「病院経営」区分の1次試験では、民間企業の採用試験で多く利用されている適性検査SPIを導入。試験日程も一般行政職よりも2カ月ほど早い4月下旬に設定し、公務員志望者だけでなく、民間企業との併願を考える人にも応募しやすくした。

 県内では県立病院の在り方の見直しを含む、地域医療の再編が本格化している。県病院局の藤山育郎局長は「今後、病院にとって経営ノウハウはより重要になる。間口を広げることで、興味や関心がある人から多く応募してもらいたい」と話している。

 同試験には、ほかに2次試験(面接・集団討論)がある。勤務は23年4月1日から。採用の詳細は県病院局ホームページで公開している。