頸城鉄道の車両が動態保存されるまでの物語をつづった「よみがえった頸城鉄道」
頸城鉄道の車両が動態保存されるまでの物語をつづった「よみがえった頸城鉄道」

 新潟県上越市頸城区のNPO法人「くびきのお宝のこす会」(西山義則会長)は、1971年に廃線となった「頸城鉄道」の車両を走行できる状態で保存・公開している「くびき野レールパーク」の誕生秘話をつづった冊子「よみがえった頸城鉄道~小さな鉄道の奇跡の帰還~」を出版した。都内の男性内科医がレールパークについて著した児童文学作品を、鉄道の写真や資料とともに紹介。会では「レールパークに関わった人たちの熱い思いを知ってほしい」としている。

 執筆したのは都内在住の内科医関本康人さん(35)。鉄道ファンでもある関本さんは2019年にレールパークを訪れ、車両の動態保存を実現させ、公開している会の取り組みに感動し、子ども向けの物語にまとめた。作品は日本児童文学者協会が主催する「こどものための感動フィクション大賞」で優良作品に選ばれた。

 この物語を多くの人たちから読んでもらおうと、のこす会は市の補助金を活用して昨秋に出版した。物語には西山会長らメンバーも登場。通学などで乗車した時の思い出や、動態保存を目指し、神戸市の六甲山中に保管されていた頸城鉄道の車両を譲り受け、レールパークの開設に至るまでの苦労を語っている。

 「50年以上前の鉄道の姿が再現された、日本有数のリアルな保存鉄道。五感を通じて感動を与えてくれたレールパークの存在が物語を書かせてくれた」と関本さん。西山会長も「鉄道が走っていたことを知らない若い世代からもぜひ読んでもらいたい」と語った。

 A5判104ページ。500部を作製し、200部を市内の小中学校や図書館などに寄贈した。300部は同区総合事務所内の観光協会や商工会、坂口記念館で、2千円で販売。収益はレールパークの運営などに活用される。問い合わせは西山さん、090(1424)2069。