新潟県糸魚川市筒石の筒石漁港海岸に7日、イワシが大量に打ち上げられているのが見つかった。筒石川河口付近の砂浜が、幅約100メートルにわたって銀色で埋め尽くされ、辺りは魚のにおいが漂った。集まった住民たちは、初めて見る光景だと話し、一様に首をひねった。
地元の漁師らによると、沖合では7日未明、イルカの群れも目撃されたという。元漁師でパート従業員の男性(74)は「イルカがイワシの群れを浜辺まで追い詰めたのではないか」と推測。「ここで生まれ育ったがこんなことは初めてだ」と驚いた。
今回のイワシ大量死について、新潟市水族館マリンピア日本海(同市中央区)の野村卓之(たかし)館長(58)は「原因はよく分からない」とした上で、「冬は海流が蛇行するので、魚などが浜辺に漂着しやすい」と指摘した。
海岸を管理する県糸魚川地域振興局は8日朝から撤去作業を行う。「打ち上げられてから時間が経過しているので、食べないでほしい」と呼びかけている。


大量に打ち上げられたイワシ=糸魚川市筒石