新型コロナウイルス対策のマスク着用が13日から個人の判断に委ねられたが、現状では“マスク派”が多いようだ。新潟日報の「もっとあなたに特別報道班」(もあ特)が15日、会員の声を募ったところ、理由の一端が見えてきた。気になるのは感染だけでなく周囲の目。勤務先が着用を求めているケースも多いようだ。
もあ特には午後5時までに約110人から意見が寄せられた。
マスク着脱の判断について、周囲の目が気になるという声が多かった。五泉市の70代女性は13日、マスクを着けずに商業施設へ入ったところ、周りを見る限り着けていないのは自分だけだった。「周囲の視線を感じながら早々に退却した」という。新潟市中央区の70代男性は「マスクなしでは周囲から注目されそうで恥ずかしい。周辺の半数以上の人が外したら外す予定」とした。
暗黙のうちに多数へ合わせるよう誘導する「同調圧力」を懸念する意見もあった。外出時は着用を続けつつも、外す機会が増えているという新発田市の50代男性は「個人個人で考え方が違うので、各自の基準で判断すればいい」とした。
政府方針では着用を個人の判断に委ねるとしているものの、感染対策のガイドラインを変えていない事業所もある。「会社から業務中はマスク着用を指示されている」(サービス業、新潟市東区30代男性)などのケースが聞かれた。
医療機関や福祉施設で働いているため着用が必要という人も多かった。「医療機関や薬の心配がなくなることが大切」(上越市60代女性)など、感染の不安を理由に挙げる人もいた。花粉症のため着用しているという人も目立った。