2020年春に猛威を振るい始めた新型コロナウイルス禍は、コトヨ醤油(しょうゆ)醸造元(新潟県阿賀野市)の経営も直撃した。しょうゆを納品していた飲食店からの発注が激減したためだ。「売上高は一時、半分近く落ち込んだ」と小林丈将(たけのぶ)部長(44)は表情を曇らせる。

 丈将氏は東京での飲食店勤務を経て、1998年に家業に入った。2000年代以降は交流サイト(SNS)の普及や食に対する価値観の変化など...

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