
風呂上がりにくつろぐ入浴客ら=6月27日、新潟市中央区西湊町通3の千鳥湯
高騰する電気・ガス料金が、新潟県内の銭湯の経営に大きな打撃を与えている。2022年の夏以降、県内で創業70年以上の老舗3軒が相次いで長期休業を余儀なくされた。関係者は「伝統を守りたいが、厳しい」と苦悩を打ち明ける。
地域住民にとって憩いの場の銭湯が、燃料費の高騰に苦しんでいる。新潟浴場組合(新潟市中央区)によると、新潟県内の銭湯は21店で、現在営業中なのは15店。休業している6店のうち新潟市内の3店は2022年夏から今月にかけて、立て続けに長期休業に入った。
新たに休業したのは有馬湯(新潟市中央区)、旭湯(新潟市西区)、小松湯(新潟市江南区)。これで新潟市内の営業は8店となり、西区、江南区からは営業中の銭湯がなくなった。

いずれも休業期間は「当面」としているが、建物の老朽化もあり...
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