



11月14日、長岡市立越路小学校(栗林一志校長)のNIE研究発表会(2年次)が開催されました。研究主題は「必要な情報を適切に活用し、友達と考えを伝え合いながら、主体的に課題を解決していく授業づくり」(研究主任:坂井一主幹教諭)。指導は県NIEアドバイザーの山之内朋子教頭(柏崎市立比角小学校)と同じく関慎太郎指導教諭(新潟大学附属長岡小学校)が務め、35名余りが参加しました。
4年生の道徳「公正・公平・社会正義」(授業者:近誠教諭・有田拓朗教諭・佐々木舞教諭)は、新聞記事「これって、アンコン?」を活用し、性別の違いによる思い込みについて考え、話し合う活動を通して、性別を問わず公正・公平な態度で接することの大切さに気付かせる授業です。子どもたちは、「アンコンシャス・バイアス」について考え、自分の日常の生活を振り返りました。
指導者の山之内教頭は、授業の中で新聞記事が適切に提示され、自分たちの学びが実社会とつながっていることに気づかせる上で効果的であったとし、次時以降、自分の生き方を見つめさせていくことにつなげてほしいと期待を寄せました。
6年の道徳「相互理解・寛容」(授業者:丸山穂香教諭)は、新聞記事「園児のピアス風習でも駄目?」を活用し、自分の見方や考え方を広げ、異なる文化や価値をもつ保護者と、園児の安全を優先させる園側の立場の違いをもとに、入園の是非ついての考えを交流し、お互いを尊重する心情を育む授業です。子どもたちは、全体やグループでの話し合いを通して、自分の心情の変化や相手の考えを知ることの大切さに気が付きました。
指導の関主導教諭は、新聞の前半部と後半部を切り分けた提示方法が、異なる立場・視点から思考を促す上で効果的であり、「自分が園長ならばどうするか」という発問が、子どもたちの考えを深め、対話を促進させたと評価しました。
全体会で新潟県NIE推進協議会の伊藤充会長は、真摯に学ぶ子どもたちの姿は、新聞活用を通してよりよい授業を考える、越路小学校の研究体制・教職員集団の姿と熱意そのものであるとたたえ、2年間の取組に感謝を述べました。