2020年に新潟県内で、救急車が119番通報を受けて出動してから傷病者を病院に運ぶまでにかかった時間は平均44分48秒と、過去最長を更新したことが5日までに、県のまとめで分かった。これまで最も遅かった18年から12秒延びた。新型コロナウイルスの流行で、搬送時の感染防止対応などに時間がかかった影響とみられる。

 県の統計によると、搬送時間は長くなる傾向が続いており、11年に比べて4分18秒遅くなった=グラフ参照=。

 新型ウイルス感染が拡大した20年は出動件数、搬送者数ともに前年から大きく減り、それぞれ9万3666件(1万1028件減)、8万4431人(1万633人減)。外出自粛により、交通事故や運動によるけが人の搬送減が目立った。

 県消防課は搬送時間が延びた背景について、救急隊員の感染防止対応に時間がかかったり、搬送先に一定の制約がかかることで調整が長引いたりしたことがあるとみている。さらに、医療需要の多い高齢者の増加で出動件数が増える一方、救急車や救急隊員の数がほぼ横ばいで推移していることなども挙げた。

 総務省消防庁の統計によると、本県の搬送時間は全国平均より4分12秒遅く、東京都などに次いで全国で4番目に遅かった。県消防課は時間短縮のため「引き続き消防と医療機関の連携強化に取り組む」としている。また、119番通報の4割ほどが不要不急だったとして、適正な利用を呼び掛けている。