新型コロナウイルスワクチンの3回目を接種した人の割合が、25日公表の政府集計で人口の50・8%となり半数を超えた。65歳以上は86・9%に上る一方、20代は30・1%、30代は33・2%にとどまり、若年層の接種率向上が課題だ。当初はオミクロン株への効果が低い恐れが指摘されたが、この間に有効性を示すデータが集まり始め、専門家は接種を勧める。

 新潟県で3回目を接種した人の割合は57・1%。70代が92・9%となるなど、65歳以上は9割近くが接種を終えている。20代は36・5%、30代は38・0%だった。

 厚生労働省は接種回数による感染者数の違いを調べようと、4月4〜10日の感染者を年代別に分析。20代では10万人当たりの感染者が未接種で766人だったが、2回接種済みでは306人、3回接種済みでは141人まで減った。他の年代でも回数が多いほど感染者は少なかった。

 国立感染症研究所の脇田隆字所長は「年齢にかかわらず感染を予防できることが示された。(重症化リスクが低い)若者も感染すれば後遺症のリスクがある。3回目まで受けてほしい」と話す。

 16〜64歳を対象にした長崎大の研究では、3回目接種のオミクロン株流行下での発症予防効果は69%で、2回目までの43%に比べて高いことが判明。千葉大病院や神戸大も、3回目接種に一定の有効性があることを示す研究結果を発表した。

 厚労省によると、3月20日までに医療機関から国に報告された3回目接種後の「副反応疑い」は、米ファイザー製、米モデルナ製のいずれも、接種回数に対する割合で0・01%以下。1、2回目接種での割合を下回っている。同省研究班による医療従事者の3回目の副反応分析では、発熱、頭痛、倦怠(けんたい)感などが報告されたが、ほとんどの症状が数日で消えた。

 一方でごくまれだが、接種から10日を超えて倦怠感や頭痛があったとの報告もある。原因がワクチンだと明確に認められた例はないが、厚労省は3月、こうした長引く症状に対応できるよう、相談窓口や医療体制の強化を都道府県に要請した。

<新型コロナワクチンの追加接種> 国内で使われている新型コロナワクチンは2回接種が基本。時間がたつと効果が弱まることから、昨年12月に3回目の追加接種が始まった。2回目からの接種間隔は現在6カ月となっている。米ファイザー製とモデルナ製が使え、1、2回目からワクチンの種類を変える「交互接種」も認められている。今月19日には米ノババックスのワクチンも承認され、近く3回目用に使えるようになる見通し。効果を長く維持するために4回目の必要性も指摘され、政府は対象者や接種間隔の検討を進めている。