菌床を熟成させる培養室=湯沢町土樽
菌床を熟成させる培養室=湯沢町土樽
割野きのこ組合の新工場=湯沢町土樽

 新潟県津南町の割野きのこ組合が湯沢町土樽で建設を進めていたナメコ生産工場が5月末に完成する。ナメコの菌床作りから培養、出荷までを一括で担い、現在年間約230トンの生産量を約3倍の600〜700トンに拡大する。津南町にある本社機能も新工場に移転する予定だ。

 同組合はナメコ栽培が専門で、食品安全や環境保全に配慮した国際基準の農業認証「GLOBAL GAP(グローバルギャップ)」を取得している。

 新工場の用地は湯沢町から取得し、昨年8月に着工した。平屋建ての鉄骨造りで、延べ床面積約2600平方メートル。総事業費は約7億円。うち約3分の1は国と県の補助金を充てる。

 ナメコの種菌を植え付ける前の菌床を蒸気で殺菌する設備や、一定の温度を保ち菌を成長させる培養室を備える。育ったナメコは機械で刈り取って包装し、出荷する。

 津南の工場ではナメコの移動に人手が必要だったが、新工場ではフォークリフトを使ってコンテナを運べるため、作業の効率化が期待できる。箱詰めや検品などを行う地元雇用は10人ほどを見込む。

 菌の植え付けから出荷まで一括して行い、新工場での初出荷は7月ごろを目指す。出荷先は関東、東海が中心。一部は地元にも卸すという。

 用地は約9200平方メートルを所得済みで、将来的には残りの土地で地元と協力した直売所や観光キノコ園も展開したい考えだ。

 同組合の小林一男会長(65)は「工場の生産が軌道に乗ったら、魚沼地域のシイタケやマイタケなどを集めた直売所を計画したい」としている。

 同組合の売上高は年間約1億円。新工場稼働により約3億円の売り上げを見込む。

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