新潟県佐渡市宿根木集落で、歴史ある建物を生かしたフレンチレストラン「お料理 あなぐち」がオープンした。地域おこし協力隊の菊池猛さん(44)がシェフを務め、本格的なフランス料理がコースで楽しめる。開業で、伝統建築の歴史や文化の存続にもつなげていきたい思いを抱いている。

 宿根木集落は、回船業の基地として栄えた江戸時代の趣ある町並みが残る。同店は、回船主として財を成し、佐渡の長者番付にも名を連ねた佐藤伊左衛門の屋敷「穴口邸」を借り、4月下旬にオープン。20席ほどを設けた広い店内で、地元産の食材はもちろん、島外のスパイスやカモ肉などを使った料理を提供する。

 東京都出身の菊池さんは、18歳から料理人の道を歩み、神奈川県内のレストランで腕を振るっていた。地方移住を考えていたところ、宿根木での協力隊の活動を知り昨年4月に着任。家族とともに移住した。

 これまでに、地元農家の手伝いや料理人としての経験を生かした商品開発、空き家の活用などを手がけ、地域住民と信頼関係を築いてきた。

 現在は昼間だけの営業だが、予約制のディナーも始める予定だ。今後、2階をギャラリーやカルチャースクールの場として活用する構想も練っている。

 菊池さんは「地元の人たちとのつながりがあったからオープンできた。多くの人が集まる場所にしていきたい」と笑顔で話した。

 日、月、火曜定休。午前11時から午後2時までがランチ、午後2時から5時までカフェを営業。問い合わせは、0259(58)7227。