作業する美写紋堂の佐藤公昭さん
作業する美写紋堂の佐藤公昭さん
これまで作成してきた名刺(画像の一部を加工しています)

 インパクトのある大きな似顔絵が印象的で、文字や写真がびっしりと並ぶ名刺。新潟市中央区紫竹山4の名刺屋「美写紋堂(びしゃもんどう)」には、このユニークなデザインを求め、全国各地から注文が舞い込む。代表の佐藤公昭(たかあき)さん(48)は「デジタル全盛の時代でも、アナログな紙の名刺にもまだ力がある」と力を込めた。

 アイデアの発端には自身の経験がある。20年ほど前に個人のデザイン事務所を設立した佐藤さん。営業の際、名前と連絡先が書かれた「普通の名刺」で話題が広がらず苦労した。

 ならば、PRしたい内容をすべて盛り込んだ名刺を作ろう-。

 見た目も工夫した自分の名刺を差し出すと、受け取った人は面白がった。作成依頼が来るようにもなり、2008年に名刺専門店になった。

 こだわりは、佐藤さん自身が必ず依頼者に会うこと。宮城、大阪、沖縄など各地から依頼があるが、現地に足を運び仕事ぶりを取材する。仕事だけでなく、人柄が出るよう私服姿の写真を名刺に載せることもある。「依頼者のお客様に渡るものだから、自分の目でうそ偽りなく、会社や人物が分かるものを作りたい」との思いがある。

 これまでに依頼されたのは約180人だが、名刺をきっかけに、依頼者の会社のホームページや看板、チラシ作成など取引が広がる。また、下請けだった板金屋が、顧客から直接受注できるようになった例もあるという。

 佐藤さんは「何屋か、どんな人か、ぱっと見てが分かれば、仕事のやりやすさや信頼につながる。依頼主の実力を無理なく伝える道具として使ってもらいたい」と話す。

 名刺の作成は事業主限定。出張費は別途必要となる。問い合わせは佐藤さん、090(5512)6228。

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