1年前、未知のウイルスに多くの県民はおののいていた。月日とともに生まれた“慣れ”の隙を、変異し力を増したウイルスが抜け目なく狙う。

 新潟県新発田市の県立新発田病院。新型コロナウイルス感染者の専用病棟では看護師らがマスクやガウンなどで全身を覆い、暑さと感染リスクに耐えながら日々対応に当たる。リスクレベルを示す赤や黄色の床テープは所々めくれて黒ずんでいる。「もう1年ですからね」。スタッフはつぶやく。...

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