
自宅のベッドに横たわる成孔(左)に「なるちゃん」と呼びかけた平間絵里子。少し照れたような視線が返ってきた=2026年1月、仙台市
ベッドに横たわる長男成孔(14)の顔を平間絵里子(42)がうかがう。瞳が大きく開いていれば調子が良い。目を細めていたら不安や不快を感じているかもしれない。シュー、ゴロロロ。仙台市郊外の団地の一室に、人工呼吸器の音が響く。
成孔は10万人に1~2人の割合でいるとされる難病の脊髄性筋萎縮症(SMA)を患う。神経細胞の異変で筋力が低下し、体が動かず声も出ない。視力や聴力など認知機能は保たれ、目の動きで感情を表すことはできる。わずかに動く指先でスイッチに触れ、「はい」などの言葉が並ぶコミュニケーション支援ボードで意思表示もできる。
急変に備え、平間は隣の布団で眠り、早朝から体温や呼吸、排せつの状態を確認...
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