会社案内

地域と共に歩む総合情報企業へ

 新潟日報社は2022年に創刊80周年の節目を迎えます。前身である「新潟新聞」=創刊明治10(1877)年=の創業からは145周年の歴史を刻み、新潟県の報道・言論機関として常に地域に寄り添ってきました。「川を上れ、海を渡れ」。これは当社のあるべき姿を現した言葉です。川をさかのぼるように先人が築いた社の歴史を学び、海の向こうから新潟県、新潟日報を見つめ直すことで、指針が明確になり、社業の一層の発展につながると確信しています。

 2020年は人類の歴史に深い爪痕を残した年となりました。新型コロナウイルスの感染拡大です。第2次世界大戦後、私たちは何度も危機を乗り越えてきました。オイルショックやリーマンショックなど金融が滞った経済不況。東日本大震災のような大災害では物流がストップしました。今回の新型ウイルス禍では、人の流れがピタリと止まってしまい、社会に深刻なダメージを与えました。

 しかしながら、新潟県の新聞社である新潟日報にとって解決しなければならない課題が明確になったのではないかと思います。人の往来や大型イベントを自粛せざるを得ない中で、県民に対して日々の生活に役立つメッセージを発信し、明日への元気につながるようなイベントを企画していく。そのためにデジタル展開を充実させる取り組みを始めています。

 例えば、クラウドファンディングの活用です。感染拡大の影響で苦境に立つ飲食店や文化団体などを支援した「にいがた結(むすぶ)プロジェクト」では、約3億円の支援金が寄せられました。「にいがた希望の花火」プロジェクトでは、379人、99社・団体から500万円を超える資金が集まり、県内7カ所で花火が打ち上げられました。

 2019年春にスタートした「未来のチカラ」プロジェクトは、「つたえる つなげる つかえる―新潟日報」をキーワードに住民とともに地域の課題に向き合い、魅力を発信する取り組みです。新潟日報本社はもとより、グループ会社、NIC(新潟日報販売店)の総力「新聞社力」を結集し、対象地域を一定期間、徹底的に取り上げ、地域との協働と地域への貢献を目指しています。新型ウイルスの影響で大きなイベントができない状況でも、オンラインの活用など工夫を凝らして展開しています。

 新聞社の原点はジャーナリズムの追求です。理不尽な権力や暴力に言論をもって断固として立ち向かい、県民の安全安心と平和な生活を県民とともに守ることにあります。新潟日報は、拉致や原発など新潟とかかわりの深い問題を粘り強く取材し、報道してきました。これらの企画は「日本新聞協会賞」などに選ばれています。深刻な少子高齢化に直面する県内の農村や離島の空き家に記者が住むなど徹底してルポの手法にこだわり、模索する住民、移住者らの思いや取り組みを伝えた通年企画「上を向いて歩こう 人口減少社会」は2019年度の「農業ジャーナリスト賞」に輝きました。新潟日報社はこれからも、新潟の地方紙として県民への奉仕に徹する報道・言論機関であり続けます。

新潟日報社 代表取締役社長
小田 敏三