総合情報 メディア

紙もデジタルも

 私たちは、新潟に関するニュース報道には絶対的な強みを持っています。その伝達手段はこれまで新聞の紙面が中心でした。

 今後の社会のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を見すえ、私たちは「統合編集体制」の構築に取り組んでいます。紙中心から「紙もデジタルも」を合言葉に、ウェブサイトの編集部門を編集局報道部に統合。動画やグラフィックス、双方向の「もっとあなたに特別報道班(モア特)」など、デジタルツールを活用した取り組みを強化しています。

 紙面をスマートフォンなどでいつでも閲覧できる「新潟日報電子版」のサービスも展開しています。

 

クラウドファンディング「にいがた、いっぽ」

 クラウドファンディングとは、インターネットを通じて各種のプロジェクトに必要な資金を一般市民から調達する仕組みです。新潟県、新潟市などと協力し、新型ウイルス感染拡大の影響により厳しい状況にある飲食店や宿泊施設などを支援した「にいがた結(むすぶ)プロジェクト」には、多くの支援が寄せられました。ほかにもこれまでに、いろんな街おこしプランや楽しいイベントの実現を後押ししてきました。「にいがた、いっぽ」は、今後も新潟の未来への「一歩」となるようなプロジェクトの実現を目指していきます。

 

オンデマンド調査報道

 読者から通信アプリを通して寄せられた質問・疑問を記者が取材する「もっとあなたに特別報道班(モア特)」。もっと読者ひとり一人に近づきたいという願いを込めた企画です。あなたの「知りたい」という思いや、身近な疑問や世間に対する「おかしいんじゃないの?」という怒りを受けて記者が走ります。

 こうした手法は、オンデマンド調査報道といいます。同様の取り組みをする新聞社が手を携え、そのネットワークは全国各地に広がっています。

 

新聞社力

「未来のチカラ」プロジェクト

 「未来のチカラ」は、新潟日報グループの総力「新聞社力」を結集し、「つたえる つなげる つかえる」をキーワードに、地域に貢献するプロジェクトです。

 地域編は県民との新たな協働を目指して2019年にスタートしました。新潟県を9つの地域に分けて、一定期間、1つの地域を新聞紙面やイベントで取り上げ、地域の課題を掘り下げ、魅力を広く発信します。4年間をかけて全県を一巡する計画です。

 住民が10年後の未来を行政トップに提案する「提言フォーラム」、教育改革の最先端を学ぶ「教育フォーラム」、未来を担う子供たちがパフォーマンスを披露する「子どもフォーラム」を三本柱として、地域を磨き、未来に発信する多彩な企画を展開しています。

 魚沼地域では上越新幹線JR浦佐駅を舞台に魚沼の食をアピールする「米と酒 魚沼の陣」を開催。8000人を超える入場者があり、浦佐駅開業以来のにぎわいとなりました。新型コロナウイルスに対応し、オンラインとリアルを組み合わせた新たなスタイルのイベントや、地域の特産物を売り出すネット通販の新設など新規事業の創出に取り組んでいます。

 

新事業を切り拓く

 「未来のチカラ」プロジェクトを主管するのが「総合プロデュース室」です。新潟日報グループの営業のワンストップ窓口として18年に設置されました。従来の仕事の枠組みにとらわれず、部局間を超えた新しい事業を模索しています。

 20年9月には、新型ウイルス禍で県内各地の花火大会が中止になる中、花火業者への支援と医療従事者への感謝の思いを込めて、県内7カ所をリレーする「希望の花火」を打ち上げました。同年4月にはSDGs(国連が定めた持続可能な開発目標)の県内ネットワーク拠点「地域創生フォーラムSDGsにいがた」準備会を発足させ、事務局としてセミナーなどを会員に届けています。