改選1議席を巡り、事実上の与野党一騎打ちで全国屈指の注目区となった参院選新潟選挙区は、野党統一候補で無所属新人の打越さく良(ら)氏(51)=立憲民主、国民民主、共産、社民推薦=が約52万票を獲得し、自民党現職で3選を目指した塚田一郎氏(55)=公明推薦=に約4万2千票差を付けて初当選した。共闘態勢を敷いた野党がそれぞれの支持基盤を固めた上、無党派層の支持を多く集めて激戦を制した。与党は塚田氏の道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言の影響を払拭(ふっしょく)しきれなかった。自民党が参院新潟選挙区の議席を全て失うのは1955年の結党以来初めて。
当 | 521,717 | 打越さく良 | 51 | 無新(1) |
479,050 | 塚田一郎 | 55 | 自現 | |
32,628 | 小島糾史 | 43 | 諸新 |
▽当日有権者数 | 1,919,522 |
▽投票者数 | 1,061,606 |
▽投票率 | 55.31% |
▽無効 | 28,195 |
▽持ち帰り・その他 | 16 |
◎比例代表 自民の佐藤信秋氏が3選
比例代表の新潟県関係では、自民党現職の佐藤信秋氏(71)=新潟市出身=が3選を果たした。
定数削減で初の改選1議席を巡る争いとなった参院選新潟選挙区は、野党統一候補で無所属元職の森裕子氏(60)=民進党、共産党、社民党、生活の党推薦=が約56万票を獲得し、自民党現職の中原八一氏(57)=公明党推薦=をわずか2279票差で破り、返り咲きを果たした。共産党も含めたかつてない共闘態勢を築いた野党が、組織をフル回転した与党に競り勝った。これまでの参院選新潟選挙区の戦いで最も当選者と次点の差が小さい接戦となった。
当 | 560,429 | 森裕子 | 60 | 無元(3) |
558,150 | 中原八一 | 57 | 自現 | |
24,639 | 横井基至 | 35 | 諸新 |
▽当日有権者数 | 1,959,714 |
▽投票者数 | 1,171,287 |
▽投票率 | 59.77% |
▽無効 | 28,048 |
▽持ち帰り・その他 | 21 |
◎比例代表 自民・水落敏栄氏が3選、民進・田中直紀氏は落選
比例代表の新潟県関係では、自民党現職の水落敏栄氏(73)=十日町市出身=が3選を果たした。新潟選挙区からくら替えした民進党現職の田中直紀氏(76)は落選した。
改選2議席を8氏が争った新潟選挙区は、自民党現職の塚田一郎氏(49)=公明党推薦=が45万票余りを獲得し、トップで再選を決めた。2議席目は比例代表からくら替えした民主党現職の風間直樹氏(46)が20万票を得て、選挙区での初議席を確保した。3選を目指した生活の党現職の森裕子氏(57)は知名度を生かして支持拡大を図ったが及ばなかった。
当 | 456,542 | 塚田一郎 | 49 | 自現(2) |
当 | 204,834 | 風間直樹 | 46 | 民現(2) |
165,308 | 森裕子 | 57 | 生現 | |
107,591 | 米山隆一 | 45 | 維新 | |
60,317 | 西沢博 | 33 | 共新 | |
46,101 | 渡辺英明 | 63 | 社新 | |
15,612 | 安久美与子 | 78 | 無新 | |
5,188 | 生越寛明 | 48 | 諸新 |
◎比例代表 自民・佐藤信秋氏が再選
比例代表の新潟県関係者では、自民党現職の佐藤信秋氏(65)=新潟市出身=が再選を決めた。
改選2議席を6人が争った新潟選挙区は、民主党現職の田中直紀氏(70)がトップで3選を決めた。2議席目は新潟市を中心に支持を拡大した自民党新人の中原八一氏(51)が獲得し初当選。民主、自民で議席を分け合った。社民党籍を残して無所属で再選に挑んだ現職の近藤正道氏(63)=社民、国民新推薦=は大差で敗れた。
当 | 439,289 | 田中直紀 | 70 | 民現(3) |
当 | 412,217 | 中原八一 | 51 | 自新(1) |
200,182 | 近藤正道 | 63 | 無現 | |
73,579 | 武田勝利 | 46 | 共新 | |
24,300 | 安中聡 | 32 | 無新 | |
10,987 | 笠巻健也 | 39 | 諸新 |
◎比例代表 自民・水落敏栄氏再選果たす
比例代表の新潟県関係では、自民党現職の水落敏栄氏(67)=十日町市出身=が再選を果たした。候補者名票で約13万票を獲得し、自民の比例当選者12人中10番目に入った。
改選二議席を六氏が争った新潟選挙区は、自民党が単独候補に立てた新人の塚田一郎氏(43)=公明党推薦=が四十万票を超える得票で、三つどもえの混戦を抜け出した。残る一議席は民主党前職同士の接戦となったが、森裕子氏(51)=国民新党推薦=が黒岩宇洋氏(40)に約一万票差をつけて逃げ切った。塚田氏は自民支持層を手堅くまとめ、組織力で逆風を跳ね返して議席を奪回。森氏は民主への追い風を生かして無党派層などにも浸透、黒岩氏は連合新潟の推薦を受け組織的には優位だったが、一歩及ばなかった。
当 | 403,497 | 塚田一郎 | 43 | 自新(1) |
当 | 355,901 | 森裕子 | 51 | 民前(2) |
344,424 | 黒岩宇洋 | 40 | 民前 | |
91,016 | 山本亜希子 | 31 | 社新 | |
54,537 | 武田勝利 | 43 | 共新 | |
7,806 | 楠原光政 | 64 | 無新 |
◎比例代表 民主・風間直樹氏、自民・佐藤信秋氏が当選
参院選比例代表で、元新潟県議で民主新人の風間直樹氏(40)=妙高市出身=と、
自民新人の元国土交通省事務次官佐藤信秋氏(59)=新潟市出身=が当選した。新潟県関係の当選者は2人となった。
2議席を4人が争った新潟選挙区は、無所属新人の近藤正道氏(57)=民主、社民推薦=が、ただひとり40万の大台を超える得票でトップ当選した。民主、社民の共闘が奏功、激戦を抜け出した。残る1議席は現職の田中直紀氏(64)=公明推薦=、新人の塚田一郎氏(40)=同=の自民同士の争いとなり、田中氏が5万票近い差をつけて逃げ切った。共産新人の桑原加代子氏(57)は及ばなかった。
当 | 428,117 | 近藤正道 | 57 | 無新(1) |
当 | 367,059 | 田中直紀 | 64 | 自現(2) |
319,968 | 塚田一郎 | 40 | 自新 | |
111,201 | 桑原加代子 | 57 | 共新 |
◎比例代表 民主・渡辺秀央氏が再選、自民新人の水落敏栄氏も当選
比例代表の新潟県関係では、民主党現職の渡辺秀央氏(70)が再選を決めた。自民党新人で十日町市出身の水落敏栄氏(61)も当選した。
定数2を7氏が争った新潟選挙区は、自民党元職の真島一男氏(68)が、小泉純一郎首相を擁する自民党人気に乗って約42万票を獲得、2位に24万票の大差で圧勝、3年前の前回参院選の雪辱を果たした。残る1議席は自由党の森裕子氏(45)が、社民党新人の内田洵子(59)、民主党新人の関山信之(67)、無所属の前職、長谷川道郎(55)の3氏と大接戦を演じ、逃げ切った。新潟県で自由党が国政選挙で比例代表以外の議席獲得は初めて。若さを前面に訴えた結果、改革ムードの追い風も受け、若年や女性層、無党派層にも浸透。基礎票を大きく上積みした。
当 | 418,939 | 真島一男 | 68 | 自元(3) |
当 | 175,107 | 森裕子 | 45 | 由新(1) |
166,442 | 内田洵子 | 59 | 社新 | |
166,389 | 関山信之 | 67 | 民新 | |
161,999 | 長谷川道郎 | 55 | 無前 | |
73,221 | 桑原加代子 | 54 | 共新 | |
9,875 | 篠崎伸明 | 47 | 連新 |
◎比例代表 自民新人・桜井新氏が当選
比例代表の新潟県関係では、自民党新人の桜井新氏(68)が当選した。
【表の見方】
当=当選、比=比例復活当選
得票数、候補者氏名、年齢、所属政党。前=前職、元=元職、新=新人。( )内の数字は当選回数
自=自民、立=立憲民主、共=共産、維=日本維新、社=社民、民=民主(民進も含む)、生=生活、由=自由、連=自由連合、諸=諸派、無=無所属