[未来のチカラ in 上越]
上越地域には、ブドウや牛乳、イチジクや大豆など、地元で作られた食材を使ったこだわりのお菓子がいっぱい。頬張れば地域の自慢の味が広がり、思わず笑顔がこぼれる。新生活の疲れも出てくる5月。上越を訪れて、あまーいお菓子で元気をもらおう。伝統の味を守り続ける老舗あり、住民が集う新顔のカフェあり。上越3市の魅力を発信するプロジェクト「未来のチカラ in 上越」が、地元で愛されるお菓子を9品紹介する。
地元の三和牛乳などを使用したシフォンケーキやプリンが店内で味わえる「マンマルテラス」=上越市三和区
上越市三和区の住宅街の一角にあるカフェ「マンマルテラス」。木を基調とした落ち着いた雰囲気の店内で、地元の三和牛乳を使ったシフォンケーキや近所の農園で栽培されたブドウを使ったジュースなどを味わえる。
オーナーの室山明美さん(51)が地元の観光農園「北代ぶどう園」で育てた食材を多くの人に味わってほしいと2018年5月にオープンした。
シフォンケーキはミルク味のほか、自家製レーズンや夏ミカンなど季節に応じてさまざまな種類が登場する。持ち帰りも可能で、室山さんは「時間がたってもしっとりふわふわな食感を変わらず楽しめる」とお勧めする。
ブドウのフルーツソースや、三和牛乳を使用したプリンなども提供している。シフォンケーキは持ち帰りで1切れ250円(税込み)から。問い合わせ/025-520-7345
豆腐の加工過程で出た豆乳やおからを混ぜ込んだ豆乳おからドーナツ=妙高市三ツ俣
妙高市の豆腐店「とうふ工房矢代」のショーケースに豆腐と一緒に並んでいるのは、ドーナツ。豆乳やおからを混ぜ込んだ豆腐店ならではのスイーツだ。代表の沼倉健さん(31)は「豆乳やおからを加えることでもちもちとした口当たりになり、マイルドで食べ飽きない味」と太鼓判を押す。
豆腐は「地元農家の味を伝えたい」と妙高産などの大豆を使用。にがりは村上市の笹川流れの海水でつくったものを使う。スイーツは、豆腐の加工過程で出るおからや豆乳を活用するために発案した。沼倉さんは「豆腐や豆乳を食べる機会が少なくなっている。お菓子という形でも味わってもらいたい」と期待する。
豆乳おからドーナツは3個入りで400円(税込み)。同じく豆乳を使ったプリンやワッフル、わらび餅なども販売している。問い合わせ/0255-70-5175
全て手作業で作られる「マキノの飴」。数珠つなぎになった飴を一つずつはさみで切り分ける=糸魚川市本町
頬張ると、カラコロと響く音が心地よい「マキノの
飴作りは時間との闘いだ。砂糖、水飴、水を煮詰めたら、銅板に流して冷やし固める。台に移し、棒状に引き延ばして鉄板に挟んで飴の形に整える。数珠つなぎになった状態から、はさみで一つずつ切り分けたら完成となる。約15分の工程を繰り返し、1日約1万個の飴を作る。
「こだわりは火加減。少しでも温度が違うとカリっとする食感が出ない」と季節に応じて温度を微妙に調整する。砂糖と水飴の配合にもこだわり、甘さの中にもキレがある味を目指す。
黒糖、イチゴ、落花生など定番の8種類のほか、8月までの夏季限定でハッカ味もある。5粒で98円(税込み)。問い合わせ/025-552-0725
上越市牧区特産のどぶろくを使ったケーキやショコラ、ゼリーなど洋菓子5種類=写真=は、牧商工会と市内の菓子店「菓心亭かまだ」が協力して開発した。
主に土産用として販売され、一番人気はフロマージュ(半熟チーズケーキ)だ。牧区落田の「割烹(かっぽう)新柳」の見川ゆかり社長(56)は「どぶろくの風味がほんのり漂い、口当たりがまろやかです」と話す。
新柳や、かまだなどで購入できる。フロマージュ5個入り900円、ケーキ5個入り1100円(いずれも税込み)など。問い合わせ/新柳 025-533-5024
上越市大潟区の「マルト歌代菓子舗」の「いちじく
1本1080円、小サイズは648円(いずれも税込み)。問い合わせ/025-534-2155
上越市吉川区の吉川商工会有志らが発案した、白い蒸しどら「よしかわ うまれ」=写真=。小倉あんとブルーベリークリームの2種類の味があり、地元産の
1個194円(税込み)。同店やゆったりの郷などで販売。問い合わせ/小浜屋菓子店 025-548-2020
上越市板倉区のジェラート店「ニーナ」。地元産玄米コシヒカリを使ったジェラート=写真=は、玄米の香りが香ばしく、さっぱりとした甘み。素材の味を生かすため、下ごしらえから手作業にこだわる。牛乳や抹茶など定番の味に加え、ニンジンやイチゴなど季節のアイス約20種類が並ぶ。店主の野口ちとせさん(43)は「旬の野菜や果物のアイスで、季節感を味わってほしい」とほほえむ。
シングル300円、ダブル380円(いずれも税込み)など。持ち帰り、地方発送も可能。問い合わせ/0255-78-5246
糸魚川市の洋菓子店「フェルエッグ」の看板商品「たまごロール」=写真=。同市の養鶏業「渡辺鶏園」が洋菓子向けに独自開発した鶏卵の「ピュアエッグ」や、北海道産の小麦を生地の原料に使用している。口溶けのいい上質な生クリームとの相性は抜群だ。店長の渡辺洋子さん(59)は「卵の風味を余韻まで感じてもらえると思います。しっかりとした生地の食感も楽しんでほしい」と話している。
約320グラムで1250円(税込み)。問い合わせ/025-550-6680
1852年創業の老舗「養老本舗池田屋」(妙高市)で長く愛されてきた名物商品が、カステラ
1個150円(税込み)。問い合わせ/0255-72-2074
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