
9月19日 南海トラフ対策が必須
新潟日報政経懇話会上越会の9月例会が19日、上越市のデュオ・セレッソで開かれ、名古屋大名誉教授で地震工学が専門の福和伸夫氏が「震災に備える」と題して講演した。南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備え「犠牲者を出さないためには事前の対策しかない。起きてからでは遅い」と呼びかけた。
要旨は次の通り。
一、皆さんは地震に備えて自宅の家具の転倒防止をしているだろうか。能登半島地震では、ほとんどの人が対策をしていなかった。南海トラフ巨大地震が起きると、被害は広範囲に及ぶのに当事者意識を持っていないのが日本の実情。多くの人たちが地震対策をしているかが問われている。今年は新潟地震から60年、中越地震から20年の節目の年だ。被災経験が多い新潟県の人たちが地震対策をリードしてほしい。
一、震源までの距離が離れている地震は、緊急地震速報が出てから揺れが到達するまで、少し時間がある。能登半島地震では本震の4分前にもマグニチュード5・5の地震があり、緊急地震速報が出た。これで避難できたので多くの命を救った可能性が高い。一方、直下型地震は緊急地震速報が間に合わないので、住宅の耐震化と家具の固定をしないと「命はない」と思ってほしい。
一、弱い地盤の上に立つ高い建物の場合、耐震性能を強くしないといけない。しかし、実際は安くて見栄えのする建物を造りたがる。背が高くガラス張りだったり、面積を広くするため柱を減らしたり。一般の人たちのニーズと安全は真逆。私だったら良い地盤の上に、壁が多く低い建物を造ることを薦めたい。
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