谷口 尚子氏(慶大法学部教授)

2月19日 政治の「推し活化」進む

 新潟日報政経懇話会長岡会の2月例会が19日、長岡市のホテルニューオータニ長岡で開かれ、慶応大法学部教授の谷口尚子氏が「日本の選挙と有権者 その特徴と変化を追う」と題して講演した。日本人の政治観や投票行動についてデータを示しながら、近年は高齢層が政治的左派、若年層が新しい右派政党に向かう状況が見られるなどと解説した。

 要旨は次の通り。

 一、日本の民主主義制度は非常に充実しているが、日本人は主権者になり切れていない面がある。税金を払っているから公共サービスを受けて当たり前だという、消費者的な国民になってきているとも考えられる。投票率は中長期的には下がっている。
 一、無党派が一貫して増えている。自民支持には、ふわっとした意識の人もおり、何かあれば逃げていく人たちかもしれない。有権者の政治的考え方は、やや保守的とする層が多く、関心は景気や福祉など暮らしに関することだ。これらはずっと変わっていない。最近の選挙では、高齢層は左派、若年層は新しい右派政党に投票する傾向がある。
 一、交流サイト(SNS)が政治の「推し活化」につながっている。前回参院選は、石破さんを評価する人の3割しか自民に入れなかった。今回の衆院選は、高市さんを評価する人の6割が自民に投票する予定とした。首相個人の人気が結果に影響したのは確かだろう。最近、若者の投票率が上がっている。米国では、類似した情報が集まってくるSNSによる世論分断が指摘されている。主権者教育にしっかりと取り組まないといけない。

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