深澤真紀氏(関西大特任教授)

6月13日 多様な生き方尊重して

 新潟日報政経懇話会長岡会の6月例会が13日、長岡市の長岡ベルナールで開かれ、関西大学総合情報学部特任教授の深澤真紀氏が「若者や女性が働き続けたい職場とは」と題して講演した。今の若者は多様性を重視しているとし「『若者は』『女性は』とくくらず、一人一人の生き方を尊重した接し方が大切だ」と語った。

 要旨は次の通り。

 一、「草食男子」という言葉は私が名付けた。恋愛や性交にがっつかず、家族や友人を大事にする男性に向けた褒め言葉だったが、若者たたきに使われてしまった。未婚や少子化の原因は草食男子ではない。家父長的で保守的な日本の社会や、バブル崩壊後の雇用の非正規化、低収入を招いた政治と経済が原因だ。
 一、女性の昇進は複数人を同時に行うといい。できれば3人。1人では「女性代表」にされてしまい、これではしんどい。女性グループの管理も女性に任せる方がいい。女性同士はよくもめるとも言われるが、それは男性が管理するからだ。若者に関しては、何でも言うことを聞くイエスマンより「できない」「おかしい」と言えるノーマンを育てることの方が大事だ。
 一、社会の閉塞(へいそく)感で、若者は自己肯定感や将来への希望を持てずにいる。上の世代は「今の若者は情けない」「今の日本は良くない」と言いたがる。ただ、上の世代の役割は、若者や女性が働きやすい社会をつくることだ。それには自分の好きな生き方を伝えることが大事で、「自分は厳しくされても平気だった」という悪い経験主義はやめ、多様な生き方を尊重し、自分たちの技術や失敗を伝えていってほしい。

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