
7月24日 「ほぼトラ」は笑止千万
新潟日報政経懇話会長岡会の7月例会が24日、長岡市のホテルニューオータニ長岡で開かれ、上智大学総合グローバル学部教授の前嶋和弘氏が「アメリカ大統領選挙の行方と世界、そして日本」と題して講演した。11月の米大統領選について「数字を見れば拮抗(きっこう)している。(共和党候補のトランプ氏が再び大統領になる確度が高いことを指す)『ほぼトラ』は時期尚早、笑止千万」と説いた。
要旨は次の通り。
一、かつてはリベラル優位の時代が長く続いたが、今は保守層の共和党とリベラル層の民主党が分極化し、国民の3割ずつの同じ高さの山が二つできた状況の政治構造になっている。風は全く吹かない。トランプ前大統領を銃撃した暗殺未遂事件があっても、世論は変わらなかった。この先も競っていくと見ている。
一、バイデン大統領が大統領選から撤退した。民主党にとって「バイデン降ろし」は党大会を1カ月後に控えたこのタイミングしかなかった。後継のハリス副大統領は経験が足りない分、伸びしろはある。若さと多様性でフレッシュなスタートが切れるだろう。一方、両党とも4割の無党派層のうち、民主党寄り、共和党寄りの人を激戦区でどう取り込めるかが勝敗の分かれ目になる。第3の候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏の動向も注目だ。
一、トランプ氏が復活した場合、保護主義的なシナリオが想定される。自国の産業を守るための関税引き上げや、化石燃料の強化による気候変動対策の転換があるだろう。ただ、どちらが勝っても、日本は国際協調路線の継続を基本とするべきだ。中国という共通の「懸念」に対し、経済安保も進むだろう。
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