松下賢次氏(キャスター・アナウンサー)

2月20日 逆境ばねに成功つかむ

 新潟日報政経懇話会長岡会の2月例会が20日、長岡市の長岡ベルナールで開かれ、TBSで長年スポーツ実況を務めたキャスター・アナウンサーの松下賢次氏が「逆境からの栄光 アスリートのリバウンドメンタリティー」と題して講演した。名場面の実況を交え「逆境をばねにした『なにくそ魂』が大事だ」と述べた。

 要旨は次の通り。

 一、日本が初代王者となった2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、福留孝介選手は不振にあえいだ。延々と走り込み、無心でバットを振って迎えた準決勝の韓国戦。スタメンから外れたが、王貞治監督から「必ずいい所で使うから」と言われ、0対0の七回表に代打で出場。「生き返れ福留。さあどうだライトに上がった-」。逆境からの一発。なにくそ魂がスポーツでは一番大事だ。
 一、五輪の体操で8個の金メダルを獲得した加藤沢男さん(五泉市出身)は「人間だから失敗は必ずある。普通は成功をイメージして練習するが、失敗した時の感覚が選手にとって一番の財産だ」と考えた。リバウンドメンタリティーとは、うまくいかなかった時に逆境をばねにする精神力だ。
 一、1996年アトランタ五輪男子サッカーで日本がブラジルを破った試合「マイアミの奇跡」。実況アナの私も「どうやっても勝てない」と思ったが、同じ11人で試合をする以上、勝つ可能性はあるとブラジル人記者に言われ、実況が悲観論者では駄目だと火が付いた。中田英寿選手は「攻めて点を取る」と闘志を燃やした。己を信じる成功への発想がなし得た勝利だ。

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