古田大輔氏(ジャーナリスト)

7月17日 情報吟味する思考重要

 新潟日報政経懇話会長岡会の7月例会が17日、長岡市の長岡グランドホテルで開かれ、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔氏が「ファクトチェックとリテラシー」と題して講演した。偽情報に惑わされないためには「情報を吟味する思考が重要だ」と述べた。

 要旨は次の通り。

 一、偽情報は星の数ほどあるが、ほとんどの人がネットの使い方を教わっていない。例えると、免許を持たずに車を運転し事故を起こしている。ある調査では、偽情報を見せられた人の51・5%が「正しい」と答え、間違いを指摘したのは14・5%。8割が間違いに気付かない。拡散する人も、「興味深い」「重要」「怒りや不安を表現したい」という善意や正義感を理由に挙げる。真偽不明の情報が飛び交った兵庫県知事選で、ソーシャルメディアの影響が一気に顕在化した。
 一、人が偽情報を信じる背景に「バイアス」がある。ユーチューブには1分間で500時間超の動画がアップされる中で、ユーザーが好む動画が一瞬で取捨選択される。これが「アルゴリズム」だ。パーソナライズされた情報しか見ない「フィルターバブル(膜の泡)」、意見や価値観が同じ人ばかりが部屋に集う「エコーチェンバー(反響室)」現象で、無意識に偏った非合理的な判断に陥る。
 一、重要なのは情報を吟味する思考「クリティカルシンキング」を身に付けること。基本は情報の「発信源」「根拠」「関連情報」の確認だ。情報をシェアするなら、最低この三つはしてほしい。誰もが偽情報の被害者になるだけでなく、加害者にもなり得る。

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