9月17日 観光列車戦略の柱に
新潟日報政経懇話会長岡会の9月例会が17日、長岡市のホテルニューオータニ長岡で開かれ、共同通信社経済部次長で鉄旅オブザイヤー審査員の大塚圭一郎氏が「伸びしろが大きい新潟の鉄道ビジネス」と題して講演した。ローカル線の存続と観光振興に向け「観光列車を戦略の柱にすべきだ」と説いた。
要旨は次の通り。
一、インバウンド(訪日客)効果で新幹線が堅調な一方、ローカル線で廃線が相次いでいる。2000年度以降に47路線、計1275キロが廃止された。豪雨で被災した米坂線の坂町-今泉(山形県)、大糸線の糸魚川-南小谷(長野県)も存続の危機にある。
一、ローカル線は通勤通学の利用がなければ成り立たない。そこで下支えしてくれるのが観光列車だ。「SLばんえつ物語号」はSLで国内最長の片道111キロを走り、「コスパ」やもてなしの良さで存在感が高まる。「越乃Shu*Kura(シュクラ)」や、えちごトキめき鉄道の「雪月花」は、地元の酒や食を堪能する機会を提供し、観光客を呼び込むけん引役となっている。
一、観光列車も安泰ではなく、使われている国鉄型車両の老朽化といった課題がある。JR東日本の投資が不動産などに偏り、本業の鉄道や観光面に資金が回っていないのも残念だ。それでも新潟には、地域の食と物語を味わえる「ガストロノミー」や、冬の白銀世界をはじめとした大自然がある。これらを観光列車と結びつけ、鉄道ファンを引きつける仕掛けづくりを進めれば、観光立県の推進につながるだろう。
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