福島香織氏(ジャーナリスト)

5月20日 中国依存の産業転換を

 新潟日報政経懇話会長岡会の5月例会が20日、長岡市の長岡グランドホテルで開かれ、ジャーナリストの福島香織氏が「中国の現状と日中関係の行方」と題して講演した。中長期的に米国と中国の覇権争いが激化する可能性があるとし「日本はいずれ、米国側に付くか中国側に付くかの判断に迫られる」とする見方を示した。

 要旨は次の通り。

 一、14、15日の米中首脳会談で最も重要なテーマは台湾問題だった。習近平国家主席は「内政問題」から対米関係の重要課題へと捉え直し、独立不支持と武器売却の中止、台湾有事への不介入をトランプ大統領から引き出す狙いがあった。戦争も辞さない構えで迫ったがトランプ氏から独立不支持しか引き出せなかった。米中関係は長期的に権力を争う持久戦に転換した。
 一、中国は経済成長目標を下方修正するなど経済状況の悪化が続いている。不動産市場は壊滅状態で市場回復を事実上放棄した。一方で習氏は独裁体制を強化。経済成長より権力の安定化をもくろんでいる。ただ、人民解放軍の汚職が相次ぎ、自身が登用してきた幹部を次々に粛清するなど軍事に不安を残している。
 一、日中関係は高市早苗首相の強硬姿勢でうまくいっていない。2027年の共産党大会で習氏の4期目体制が維持されれば、少なくとも5年は日中関係の回復はないだろう。米中対立が激化し、どちらに付くか迫られる前に、日本は中国依存から脱却した産業構造の転換を進めるべきだ。

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