稲田豊史氏(ライター・編集者)

6月22日 Z世代明快な結論重視

  新潟日報政経懇話会新潟会の6月例会が22日、新潟市中央区のホテルオークラ新潟で開かれ、ライターで編集者の稲田豊史氏が「タイパ化する世の中 倍速視聴から見えるZ世代の消費傾向」と題して講演した。1990年代後半以降に生まれ、デジタル機器を使いこなすZ世代について、「分かりやすく結論を提示してくれるものに食指が動く」と特徴を述べた。

 要旨は次の通り。

 一、国内ではほぼ全ての動画配信サービスが倍速などで短時間にして視聴でき、広く利用されている。若者は仲間内の話題に乗るためにドラマなどを見ておく必要があるが、その数が膨大。限られた時間を有効に使う「タイムパフォーマンス(タイパ)」が重視され、作品観賞はコンテンツの消費へと意識が変わった。
 一、若者は早く結末が知りたい。作品観賞でも面白いかの確信を持てない時間が冒頭から長く続けばストレスを感じる。結末を先にインターネットで調べ、外れの作品を引かないで済むように「審査」をする。最短距離で行けなかったり、行間を読み違えてしかられたりすることを不快に感じる傾向がある。
 一、ビジネスの視点からZ世代を捉えたとき、団塊の世代のようなもっと別のゾーンを重視すべきだという考えもある。ただ、Z世代は消費者よりも拡散者として捉えるべきだ。動画投稿アプリで紹介された80年代の小説が異例のヒットを記録した事例などがあり、大きな市場が新たに生まれることもある。文章よりも動画を好む点など、Z世代の特徴は押さえておくべきだろう。

入会方法

下記のフォームよりお申し込みください。

 

郵送・FAX・メール添付の場合は、入会申込書にご記入の上、下記事務局までお送りください。

 

お預かりした個人情報は、政経懇話会の案内・運営の目的にのみ使用します。

 

お問い合わせ

新潟日報政経懇話会事務局(新潟日報社ふれあい事業部内)
〒950-8535 新潟市中央区万代3-1-1
Tel: 025-385-7144
Fax: 025-385-7446
E-mail:seikon-ni@niigata-nippo.co.jp