杉田雄心氏(共同通信政治部長)

12月21日 来年に「岸田降ろし」も

 新潟日報政経懇話会新潟会の12月例会が21日、新潟市中央区のホテルイタリア軒で開かれた。共同通信社政治部長の杉田雄心氏が「2024年の政局展望 逆風下の岸田首相」と題し講演した。政治資金パーティーの裏金問題が自民党を揺るがす中、来年9月に予定される党総裁選までのポイントを指摘。「岸田文雄首相が重視する経済で物価高を超える賃上げができず、4月の(公算が大きい)衆院補選の結果も悪ければ、『岸田降ろし』になる可能性がある」と述べた。

 要旨は次の通り。 

一、永田町は今、ブリザードが吹き荒れているが、その前から岸田政権は傾いていた。マイナンバーカードの問題、人事の失敗、減税の不評と続き、綱渡りだったところに裏金問題が出た。最大派閥の人物が要職からいなくなった政治的衝撃は大きく、政権基盤が崩れつつある。
 一、岸田政治の特徴は対応が場当たり的で、先を見た戦略が練られていないことだ。反対意見を受け流しつつ、出てきた課題に粛々と取り組む。一方で、防衛費増大などの大きな政治決定があっさり行われた。この「ゆるふわ」の意思決定の代償として、支持率が下がっていった。裏金問題に対し、岸田首相は火の玉になって取り組むと言ったが、党内では「まゆつば」との声も出ている。
 一、岸田降ろしの動きは見えないが、岸田離れは起きている。ただ、強みはライバルがいないことだ。ポスト岸田を狙う人も今は手を挙げるタイミングではなく、何より野党が弱い。自民総裁選は歴史的には現職有利だが、裏金問題で自民支持層も離れつつある中、自民色の薄い候補として河野太郎氏が優位という見方も出ている。

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