今井俊夫氏(デンカ社長)

8月29日 県内2拠点に積極投資

 新潟日報政経懇話会新潟会の8月例会が29日、新潟市中央区のホテルオークラ新潟で開かれ、デンカ(東京)の今井俊夫社長が「世界に誇れる企業となるために」と題して講演した。県内にある製造拠点として、青海工場(糸魚川市)と五泉事業所(五泉市)での事業について説明し、「重要な拠点として、今後も積極的に投資していく」と述べた。

 要旨は次の通り。 

 一、1921年操業開始の青海工場は当社の主力工場で、農業肥料の石灰窒素が祖業だ。現在はこのほか、合成ゴムのクロロプレンゴムや、セメントやコンクリートに混ぜて使用する特殊混和材を製造する。クロロプレンゴムは自動車部品やゴム手袋など多くの用途で使われ、世界トップシェアを誇る。
 一、五泉事業所が担うヘルスケア事業は戦略的注力分野として位置付ける。インフルエンザワクチンや新型コロナウイルスなどの抗原検査キットに加え、がん治療用ウイルス製剤といった高度な分野にも進出した。本年度に110億円を投資して新たな設備の稼働を予定しており、検査試薬の生産能力を倍増させる。
 一、企業が健全で持続的に成長するために、サステナビリティー(持続可能性)の追求が重要だ。2030年度には13年度比で二酸化炭素(CO2)排出量の60%削減を目指す。青海工場周辺には水力発電所が17カ所あり、23年度の自家水力発電比率は39%。河川を利用した流れ込み式で、環境負荷が少ない。世界的にも類を見ない貴重な資源であり、有効利用していく。メタンガスからアセチレンと水素を製造する技術など、脱炭素に向けた先進的な研究も行っている。

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