江戸時代に宿場町として栄えた胎内市の中条地区。時代の流れとともに町並みは変わったものの、歴史を感じさせる建物やおもてなしの心が今も息づく。旧米沢街道である本町通りをNGT48の本間
通りを歩く2人の目を引いたのは、なまこ壁が印象的な「
荒惣の見世蔵を見上げ、宿場町の情趣を味わう本間日陽さん(左)と小越春花さん=胎内市本町
2人は現代に歴史を伝える建造物が今も残されていることに感心しきり。本間さんは「江戸時代から続く文化に触れた気分」、小越さんは「木材の深い色に歴史を感じる」と往時に思いをはせた。
同じく国の文化財に登録されている料亭「
2階の大広間は約100畳の広さ。ふすまを開けた瞬間、2人は「ひろーい」と声を合わせた。昭和初期に米国から輸入されたという松の木材、風情ある調度品、會津八一の書などを見て回った。
胎内市は98年、日本で初めて微細米粉の専用工場が旧黒川村に建設されたことから、「米粉発祥の地」を掲げ、まちおこしに力を入れる。2人も道中、米粉グルメを存分に堪能した。
和洋菓子の黒田屋菓子舗(本町8)では、「米粉のクッキーシュー」に出合った。米粉100%のカスタードクリームはさっぱりとした甘さで「シューはサクサク、クリームはもっちり」と本間さん。洋風せんべい「米粉のチュイール」も味見し、「おみやげとしてプレゼントされたらうれしい」と白い歯を見せた。
黒田屋菓子舗の和洋菓子に目移りする2人。米粉スイーツを堪能した=胎内市本町
昼食は、レストランの食彩酒房ぼだいじゅ(本町2)へ。地元の旬の食材にこだわる同店で、米粉のホワイトソースを使ったパスタを堪能した。中山間地で特産化の取り組みが進められているイネ科のマコモダケを使ったアヒージョや肉巻きに舌鼓を打ち、2人は「タケノコみたいな食感。いろいろな料理に使えそう」と顔を見合わせてほほ笑んだ。
マコモダケなど地元食材に舌鼓を打った=胎内市本町