新潟日報社は、上越地域3市で展開している「未来のチカラin上越」(5~6月)の拠点として旧今井染物屋(上越市大町5)に設けた「日報-まちメディア」で、健康や文化、趣味などのワンデー講座を開いている。記者も生徒となって講座を受け、多種多様な魅力に触れてみた。
1時間かけて体をゆっくりとほぐすと、じんわりとした温かさが全身を駆け巡っていた。4人の年配の方々に交じり、31歳にして腰痛持ちの記者が「シニア体操」を5月8日に受講。フリーインストラクターの渡辺朋子さん(49)が講師を務め、股関節や肩甲骨回りを柔軟にする体操を教わった。
体操は全てあお向けになったままできる比較的簡単な動き。片方の膝を両手で抱えて胸に引き寄せたり、あばら骨付近から腕を上方に伸ばすイメージで背伸びをしたりする動きを指導してもらった。畳の上で早速実践すると、心地いい痛みとともに体がすーっと軽くなった感じ。他の参加者からも「関節がよく動くようになった」と喜びの声が聞かれた。
「無理はしない程度に、毎日続けると今よりも体がいい状態になれますよ」と渡辺さん。悩みの種だった腰痛の改善へ、いい機会となった。(小出秀)
あお向けのままできる体操で関節を動かす参加者
瓶の中に花が浮かんでいるような植物標本「ハーバリウム」。手入れを気にせず花を楽しめるインテリアとして人気だ。自分好みの作品を飾れば、家がぱっと華やぐかも。心踊らせながら5月10日の講座に参加した。
選べる素材は約150種類のドライフラワーや木の実、羽などたくさん。講師の大島奈美子さん(43)は「入れすぎず、テーマを決めて」とアドバイス。欲張りすぎは禁物らしい。悩んだ末、オレンジ系でまとめることにした。長いピンセットで丁寧に瓶の中に積んでいく。素材が絡み合って理想の形に置けない。悪戦苦闘しながら配置し、最後に専用のオイルをゆっくりと注いで完成だ。できあがりを見て思わず「うん、満足!」。
他の受講生も自分の作品を気に入った様子。完成品は一つとして色や素材が同じものはない。「個性が出て愛着がわきますよ」と大島さんはほほえんだ。(木竜あさみ)
長いピンセットを使って、素材を丁寧に瓶の中に積んでいく受講生
オイルの入ったクリームを、手のふちに円を描くように親指で押していく。
5月9日にハンドヒーリングマッサージに参加した。「息を吐く時に合わせて押すことが大切です」。9人の受講者を前に、講師の
手のひらをももの上に置いて、もう片方の手で上から押す。適度な圧力がかかって心地いい。11通りのハンドマッサージ法を伝授してもらった。
中盤に差し掛かり、饒村さんに「もっと楽にして」と指摘を受けた。肩に力が入った状態ではマッサージの効果が薄くなるという。
講座が終わるころには、手だけでなく体全体がポカポカとしてきたように感じた。他の受講者からも「血行が良くなった感じがする」「手のマッサージでこんなにゆったりした気持ちになれるなんて」と驚きの声が上がっていた。(上林陸来)
手指をほぐしてリラックスしたハンドヒーリングマッサージ