昔の上越地域を捉えた写真や絵はがきを紹介した景観文学散歩
スライドに映る明治の直江津海岸、大正の高田駅...。6月12日に開かれた「映像でひもとく景観文学散歩」では昔の上越地域を捉えた写真や絵はがき、記述を基に、歴史散歩を楽しんだ。
北越出版(上越市)の佐藤和夫社長(72)が各地で収集した史料を次々に披露した。年代や場所、被写体を推察し、細かに当時の状況を解説してくれた。
「明治日本の思い出」はスキーを伝えたレルヒ少佐の手記だ。かつての高田駅の写真に「二本木駅みたい」と受講者の声。そりに乗ったレルヒ少佐は長い脚が窮屈そう。寺町の荘厳さに心打たれ、「スキーを履いて、この日本の仙境を通って音もなく滑ってゆく」との記述には勇姿が目に浮かんだ。異国の街で風を切る爽快感が伝わってきた。
見知った場所を切り取った大昔の写真を眺めると、不思議と高揚した。もっと今の上越も知りたくなった。現実の散歩も楽しむ動機ができた。(渡辺伸也)
道具を使って目地がそろうように布草履を編む受講生
女性ながら足のサイズが25.5センチもある記者。かわいらしく"デカ足"を彩る部屋履きを作ろうと、13人の女性たちと6月12日の布草履作りの講座に参加した。
まず数十種類のロープ状の布地から、黄色とグレーの花柄、水色の無地の2種類を選んだ。
先端が分かれた板にビニールひもを引っかけ、講師の吹山由美子さん(75)に出だしをやってもらうと、あとは4本のひもの間を上下交互に布地をくぐらせていく。
ペースよく進んでいたのに、力みすぎたのか途中で幅が狭くなった。ほどいてやり直しだ。布を継ぐ部分や鼻緒を付ける作業などを吹山さんや補助役の人たちに手伝ってもらい、約2時間で両足分が完成した。
程よい弾力で、足の裏や指の股にぴたりとくる履き心地。見た目も夏らしく爽やかで、家で履くのが惜しいくらいのすてきな1足に仕上がった。(笹川比呂子)