第7弾 佐渡

RYUTist@ジオパーク

 佐渡は世界の宝島♪-。隆起や火山活動などによって誕生した佐渡には、大地がつくり上げた多くの見どころがあり、2013年、日本ジオパークに認定された。佐渡のPRソングを歌って踊るアイドルグループRYUTist(りゅーてぃすと)が、壮大な景色の魅力を探ろうと海を渡って駆け付けた。4人の旅を5回にわたり紹介する。

<1> 国中平野

加茂湖一望 広さに驚き トキと出合い 共生を実感

新潟日報 2021/10/19

 RYUTistは、佐渡金銀山世界遺産登録推進シンボルソング&ダンス「佐渡は世界の宝島~World Treasure Island SADO~」で佐渡をアピールしてきた。

 旅の拠点は両津地区の佐渡ジオパークセンター。「さまざまな景色が話し掛けてきてくれる。五感、六感で楽しんで」。佐渡ジオパークガイド協会会長のいけ 善世ぜんせいさん(70)と佐渡ジオパークガイドのほうり 雅子さん(64)のレクチャーで旅がスタートした。

佐渡ジオパークセンターで池善世さんから説明を受けるRYUTist。センターには観光客や市民向けに展示や資料が用意されている=佐渡市両津夷

佐渡ジオパークセンターで池善世さんから説明を受けるRYUTist。センターには観光客や市民向けに展示や資料が用意されている=佐渡市両津夷

 海底にあった二つの山が隆起して二つの島となり、島から流れ出た土砂などで島の間が埋め立てられ、現在の佐渡になった。最初の旅は、二つの山地の間に広がる国中平野の広さを体感するのが狙いだ。

 いざ最初の目的地へ。両津地区の加茂湖を見下ろす加茂湖展望の丘に立った。加茂湖も山からの土砂の流出で砂州が伸び、海から隔てられたことで形成されたとされる。湖の面積は東京ドーム約100個分。「えっ、そんなに!?」。五十嵐夢羽さんは驚きの声を上げた。

加茂湖展望の丘から記念撮影するRYUTist。美しい湖面と大佐渡山地、国中平野を背にして笑みがはじけた。左から五十嵐夢羽さん、宇野友恵さん、横山実郁さん、佐藤乃々子さん=佐渡市原黒

加茂湖展望の丘から記念撮影するRYUTist。美しい湖面と大佐渡山地、国中平野を背にして笑みがはじけた。左から五十嵐夢羽さん、宇野友恵さん、横山実郁さん、佐藤乃々子さん=佐渡市原黒

 展望の丘から見える国中平野では、多くの水田でトキとの共生を意識した自然に優しい農法で栽培が行われ、佐渡市認証米として販売されている。認証米のおにぎりを頰張った宇野友恵さんは「このお米、家で食べています」と満足そう。

加茂湖展望の丘で佐渡市認証米のおにぎりを頬張る宇野友恵さん(左)、横山実郁さん。「おいしい」と声が弾む=佐渡市原黒

加茂湖展望の丘で佐渡市認証米のおにぎりを頬張る宇野友恵さん(左)、横山実郁さん。「おいしい」と声が弾む=佐渡市原黒

 大佐渡山地へ向かう途中、思わぬ幸運が4人を待ち受けていた。田んぼの中にいたトキを見つけ、車の中から眺めたメンバーたち。「こんなにしっかり見えたのは初めて」。佐藤乃々子さんは満面の笑みで語った。

国中平野を移動中にトキを発見。五十嵐夢羽さんは「車が揺れるくらい盛り上がりました」

国中平野を移動中にトキを発見。五十嵐夢羽さんは「車が揺れるくらい盛り上がりました」

 天候に恵まれたこの日は、標高約850メートルの交流センター白雲台から、国中平野、加茂湖、真野湾などを一望。メンバーたちはあらためて広大さを実感したようだ。

標高約850メートルの白雲台では真野湾や国中平野を一望できる=佐渡市中興乙

標高約850メートルの白雲台では真野湾や国中平野を一望できる=佐渡市中興乙

 横山実郁さんは「これからまだ見たことのない景色に出合えると思うとワクワクする」と笑顔で語る。旅は始まったばかり。どんな景色が待っているのだろう。

◆動画投稿サイト「ユーチューブ」の「未来のチカラチャンネル」では、RYUTistの佐渡ジオパークの旅が動画で見られます。

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