第2弾 魚沼

[未来のチカラ in 魚沼]

魚沼 自然の達人

<5>
ラフティングツアーガイド
岩館広彬さん(35)=千葉県習志野市=

急流果敢に スリル満点 迫る十日町の景色も魅力

新潟日報 2019/08/21

 しぶきをあげる川の流れにボートが大きくバウンドし、激しく揺れながら、見る見るうちに下流へと下っていく。十日町市を流れる信濃川では、ゴムボートに乗って川を下るラフティングが人気を集めている。

 「チームスポーツなので、クルー全員で息を合わせて急流をクリアしていくのが一番の魅力」。同市と津南町で行われている「信濃川ラフティングツアー」でガイドを務める岩館広彬さん(35)は言う。同市に本社を置く日本アウトドアサービスの社長だ。

岩館さんの舵取りで、水しぶきを浴びながら急流を下るラフティング。水着などぬれてもいい服装が必須だ=十日町市

岩館さんの舵取りで、水しぶきを浴びながら急流を下るラフティング。水着などぬれてもいい服装が必須だ=十日町市

 北海道出身。子どもの頃からアウトドアが好きだった。広告代理店に勤めていた8年前、思い切ってこの道に転身した。春から秋はラフティングツアー、冬は市内外で、スノーシューツアーなどを行う。

 7キロを1時間半ほどで下るラフティングツアーは、小学生以上なら誰でも気軽に参加できる。パドルの持ち方から転覆の際の対処法まで丁寧に教えるので、「楽しむ心だけ持ってくれば十分」と岩館さん。

 途中、何カ所かある急流スポットの攻略は、ガイドの腕の見せ所だ。パドル1本でボートを操り、安全を確保しながら、ギリギリのスリルを提供する。ボートにあえて水を入れることも。参加者の顔ぶれに合わせて、コース取りを変え、「ちょうどいいところを攻める」そうだ。

 川からの眺めも楽しさの一つ。「十日町の川は、高低差のある河岸段丘の景色が面白いし、空がこんなに大きく見えるコースも他にない」。身近な川に、非日常とドキドキが待っている。(おわり)

パドルのほか、ライフジャケットやヘルメットなど基本装備は無料で貸し出ししている。ウエットスーツもそろえている

パドルのほか、ライフジャケットやヘルメットなど基本装備は無料で貸し出ししている。ウエットスーツもそろえている

11月上旬まで開催

 信濃川ラフティング十日町コースは、4月中旬から11月上旬に開催している。日帰り温泉施設ミオンなかさと(十日町市宮中己)第2駐車場集合。ツアーは1人でも参加できる。ただし2人以上で実施。大人8000円、小学生6000円(入浴料込み)。申し込みは日本アウトドアサービス、070-2836-8559。

[ 魚沼 自然の達人 ] 記事一覧