濃くなった緑の中、爽やかな高原の風を求めて、妙高市の妙高高原駅前から杉野沢の笹ケ峰高原を目指した。妙高高原町役場跡を通り、池の平のいもり池を右手に見ながら、車を走らせる。杉ノ原スキー場を過ぎ、つづら折りの山道で品川、山梨、熊谷、堺といった県外ナンバーの車とすれ違う。杉、白樺、ダケカンバの木々が美しい。眼下に長野県の野尻湖を望む。火打山・妙高山の登山道駐車場まで、およそ30分のドライブだった。
眼下に野尻湖を望む
カーステレオでFM放送を流す。10年ほど前に取材で訪れた時より、クリアに聞こえる。ラジオ局に問い合わせると、上越市高田中継局のアンテナ部品が最近、交換されたことが好影響しているという。
笹ケ峰牧場では5月末、牛の放牧が始まった。4月末に30センチの積雪があったといい、訪れた6月初めはキンポウゲはまだ咲き始め。ハイキング姿の人たちに話を聞くと、湧き水「宇棚の清水」を汲みにきたという。
笹ヶ峰でハイキング
キンポウゲ
「日本の滝百選」苗名滝へ向かう。右手に関川砂防
関川砂防堰堤
名瀑苗名滝
流しそうめん
会いたい人がいた。スキー・ノルディック複合の五輪候補で、現役引退後に洋菓子職人になった山川信輔さん(49)。大学卒業後、より高いレベルの練習環境を求めて北海道へ。25年ほど前、現役時代に取材したが、菓子職人になってからは会う機会がなかった。妙高高原駅近くの和洋菓子店「もちや菓子舗」を訪ねた。「札幌のワールドカップではジャンプで転んでしまって...」。仕事の手を休めて、振り返ってくれた。土産に妙高山を模したサブレを買った。
山川信輔さん
妙高サブレ
赤倉温泉では、信州大大学院で雪崩を研究、現在は外国人客にバックカントリースキーのガイドをするマーク・ライアンさん(52)=米国出身=を訪ねた。「地域を盛り上げるために、いろいろ考えているんだ」。詳細はまたのお楽しみ-ということだった。