高等学校ネットワーク部会で挨拶する伊藤会長(奥) 

 本県高等学校NIEネットワーク部会が、メディアシップをベースにオンライン形式で、23日開かれた。12年ぶりの開催である。参加したのは、県NIEアドバイザーで糸魚川高等学校の早川勝志校長先生を座長に、県内高等学校の5名の先生方である。また、新潟日報社読者局未来読者推進室の小林啓之室長と同田村博文室次長の2名がオブザーバーとして加わった。

 テーマは、高等学校におけるNIEの現状と課題、活性化の方策等について。日頃のNIE実践を踏まえて自由に意見が交わされた。県NIEアドバイザーで三条高等学校の押木和子先生(国語)は、教科や総合探究で普段使いのNIEの重要性を指摘した。新潟向陽高等学校の中村崇志先生(地歴科)は、近現代史の授業で、最近公開された昭和天皇の侍従長百武日記の新聞記事(朝日)を使った事例を紹介した。また、長岡明徳高等学校の中野理恵先生(地理)は、定期テストの作問で新聞記事を活用したり、新聞と地図帳をリンクさせたりする取り組みを紹介した。さらに、豊栄高等学校の佐藤洋司先生(数学)は、新聞部における新聞制作の指導経験を踏まえ、新聞づくりの意義を強調した。

 県NIE推進協議会の伊藤充会長は、高等学校の先生方のネットワークのづくりの意義に触れ、オープンで自由なNIEの推進と、総合探究などでの積極的な新聞活用を求めるとともに、デジタルも含めて身近に新聞のある環境整備が急務であると指摘した。