第4学年総合「ひなん所の工夫を考えよう~防災スクールに向けて~」の様子
第6学年国語「プラスチックごみの問題について考えよう」の様子
協議会におけるグループワークの様子

 10月17日、見附市立葛巻小学校(白井敦校長)で、NIE研究発表会が開催されました。研究主題は、「学習課題を自分事としてとらえ、新聞を使って課題を解決する子ども ~2年次~」です。NIE担当は金子剛志教頭、研究主任は石沢恵美子教諭です。

 それぞれの授業の指導は、第4学年は見附市教育委員会教育センター外山孝指導主事が、第6学年は新潟県NIEアドバイザーの山之内朋子教頭(柏崎市立比角小学校)が、務めてくださいました。

 来賓として、見附市から、渡邊茂夫教育長、斎木可奈子教育委員、遠藤哲也学校教育課長も参加してくださいました。

 中澤文教諭による第4学年総合的な学習の時間「ひなん所の工夫を考えよう~防災スクールに向けて~」は、避難所に関する新聞記事を読ませ、被災者には様々な立場の人がいることに気付かせた上で、グループごとに避難所の割り付けを作る活動を通して、被災者に寄り添った避難所の在り方を自分たちなりに考える授業でした。

 「防災スクール」の取組を単なるイベントで終わらせないための単元構成や、大変な思いをした人の記事を読んだからこそ児童が現実的に自分事として捉えることができた授業等、単元や授業における計画を外山指導主事は評価しました。

 土田悠理教諭による第6学年国語「プラスチックごみの問題について考えよう」では、プラスチックを否定的に捉え始めていた児童に、プラスチックストローと紙ストローのメリットとデメリットが掲載された新聞記事を提示しました。その上で、これまで学習に用いてきた新聞記事等、複数の情報を組み合わせて理由付けをし、自分の意見をもって立場を明確にした話合いができる姿を目指した授業でした。

 指導者である山之内教頭は、答えのない課題について新聞を用いて一生懸命考え、生き生きと学ぶ児童の姿を見て、ワクワクしながら参観していたと、本授業を評価しました。

 

 全体会における石沢研究主任からの研究概要説明では、「NIEコーナーの設置」や「NIEタイムの実施」、そして「新聞を活用した授業実践」など、日常的な取組がとても分かりやすく紹介されました。

 全体指導の中で、県NIEアドバイザーの山之内教頭は、「6年生は、今後ストローを使う時、今日の授業を思い出すだろうし、4年生は、防災スクールで、今日の授業を生かして取組を進めていく。新聞から知って終わりではなく、知ったから考え始めたというこの姿こそが、「自分事化」になる、と葛巻小学校の取組を大きく評価し、今後のNIEの進め方を示唆した上で総括しました。