
11月17日、燕市立大関小学校(大竹正宏校長)のNIE研究会が開催されました。研究主題は「じっくりと文章を読み、内容について自分の考えをもつ児童の育成」~新聞を活用し、読解力、読む意欲を高める指導の工夫~(研究主任・NIE担当:永野真衣教諭)指導は県NIEアドバイザーの古井丸裕三所長(新潟市東区教育支援センター)と、同じく関慎太郎教諭(新潟大学長岡附属小学校)が務めました。また、燕市教育委員会の小林靖直教育長並びに鈴木華奈子主幹も参加しました。
5年生の社会科「水産業のさかんな地域」(授業者:小出春香教諭)では、サンマの水揚げ量の減少に問題意識をもった子どもたちが新聞記事からその原因を把握し、仲間と交流・検討して日本の水産業の課題を理解していきました。
6年生の総合的な学習の時間「見つけよう自分の夢・叶えよう自分の思い」(授業者:井川江司教諭)では、グループで子どもが新聞スクラップから、職業観(仕事の内容)や勤労観(働く人の思い)を把握し、将来どのような思いをもって働くかを考えました。
2つの授業は、子どもたちの主体的な活動を組織し、意図的・計画的に用いられた新聞記事から学習内容を把握して、仲間との交流により考えを深めていくものでした。授業者の授業構成力や授業スキルの高さ、そして、日頃から子ども目線で新聞に興味・関心をもたせる環境整備が光ります。
5年生を指導した関教諭は、子どもたちが活字に親しみ、適切に新聞記事を読み取っている姿から、日常の取組を評価しました。また、6年生を指導した古井丸所長は、子ども自身がスクラップした記事を教材として活用したことが、子どもの学ぶ意欲を高めたと指摘しました。
県NIE推進協議会の伊藤充会長は、「子どもたちは新聞分析スキル・意見分析スキル・個別意見形成スキル・集団意見形成スキルの4つの力が身に付いている」と、全校で2年間取り組んだ実践の成果を高く評価しました。