11月18日、小千谷市立小千谷中学校(若林靖人校長)でNIE研究会が開催されました。研究主題は、「深い学びを実現する授業改善~『見方・考え方』を働かせた授業づくりを通して~<研究主任・NIE担当:井上北斗教諭(県NIEアドバイザー)>。指導は1年「家庭科」は、木村希代子校長(十日町市立川西中学校)、2年「国語」は、小池進輔校長(長岡市立与板中学校)3年「道徳」は、県NIEアドバイザーの若林靖人校長自身が務めました。また、小千市教育委員会の松井周之輔教育長も参観しました。

 1年生の家庭科「日常食の調理と地域の食文化~地域の食材を用いる意義とは何か~」(授業者:井村優子教諭)は、地域の食材や特産品が郷土の伝統として根付いたことを理解した上で、新聞記事から「食文化の継承」に対する人々の思いを読み取るものでした。

  2年生の国語「投書の見出しを考えよう」(比護洋平教諭)は、新聞の投書欄に寄せられた文を比較し、見出しのコツを見いだした上で、読み手の興味をひく見出しをグループで練り上げていく活動でした。

  3年生社会科「ネット上に投稿された逮捕歴は削除されるべきか」(授業者:小野亜美教諭)は、立場の異なる相手の主張とその根拠を交流・検討し、差別のないよりよい社会を目指す心を育む活動でした。

 小千谷中のNIE実践の特徴は、生徒も職員も手軽に新聞に触れる環境を充実させていることです。中でも質の高い授業を展開するために、教材開発のツールとして「新聞記事データベース」を積極的に導入・活用し、そのよさをに発揮している点です。今求められているGIGAスクール構想・働き方改革に合致した新たなNIEと言えましょう。

   1年生を指導した木村校長は、家庭科における新聞の利活用の意義を「最新の情報を正確にキャッチできる(詳報性)点で優れていると話しました。2年生を指導した小池校長は、投書の見出しを考えさせることは、作者の意図やねらいを把握する上で有効であると指摘しました。3年生を指導した若林校長は、道徳における新聞活用は、思考の収束場面においては、特に人の考え方が読み取れる記事が効果的であると話しました。

 県NIE推進協議会の伊藤充会長は、「生徒が多面的・多角的に考え、真摯に取り組む姿に感動しました。新潟県、さらには日本のNIE研究会の流れを変える提案になる。」と総括しました。