



11月30日、新潟市立白根小学校(井浦順子校長)でNIE研究会が開催されました。研究主題は、「考えを伝え合い、学びを深める子どもの育成」(研究主任:髙橋健一教諭)。指導は、1年「生活科」は佐藤恵美指導主事(新潟市教育委員会)、4年「総合的な学習の時間」は県NIEアドバイザーの中村康教諭(新潟市両川小学校)、6年「総合的な学習の時間」は県NIEアドバイザーの古井丸裕三所長(新潟市教育委員会東区教育支援センター)が務めました。
1年生の生活科「じぶんでできるよ」(授業者:木下祐子教諭)では、同年代の小学生が行っているお手伝いの新聞記事を読むことを通じて、家で自分ができることを考えて紹介する活動でした。
4年生の総合「目指せ!凧博士」(授業者:竹内知佳教諭)では、白根大凧合戦が続くために、「私たちができることは何か」という学習課題を設定し、新聞記事から得た絆や伝統の継承といったキーワードを基に、自分たちにできることを考えて共有する活動でした。
6年生の総合「考えよう!これからの白根に私たちができること」(授業者:屋仲航太教諭)では、身近な地域の人々が白根にどんな思いを抱いているのかを新聞記事で把握し、白根を盛り上げていこうという思いを育む活動でした。
白根小のNIE実践の特徴は、生活科と総合の年間指導計画(全学年)にNIEの単元を位置付け、授業構想カードを作成したり、新聞記事をデジタル化したりして、手軽に継続して行えるように工夫していることです。また、子どもたちに思考ツールやICTを発達段階に応じて積極的に活用させ、対話的で深い学びを促していることです。今求められているGIGAスクール構想・働き方改革に合致したNIEと言えましょう。
1年生を指導した佐藤指導主事は、子どもたちの実態に合わせた教材(新聞記事)の選択であり、興味を引き出す提示が子どもたちの意欲につながったと評価しました。特に架け橋期の新聞活用は、子どもたちと新聞との出会わせ方や視点が大切になると話しました。
4年生を指導した中村アドバイザーは、新聞記事が学習課題を生み出す手がかりとしてその効果を発揮していたと評価し、人間のドラマが見えるストーリー性のある記事の有効性を指摘しました。
6年生を指導した古井丸アドバイザーは、本時がふるさと白根の今と将来を考える貴重な学びの時間になったと評価し、複数の新聞記事の役割を意識して活用することの意義を指摘しました。
県NIE推進協議会の伊藤充会長は、「身近な地域の課題に正対し、デジタルとアナログ、直接体験(主観)と新聞(客観)とを見事に融合させた授業が、子どもたちに豊かな学びを育んでいることに感銘した」と話し、2年間の真摯な取組に感謝を伝えました。